飲み会だということで私は余興を考えていた。
ビンゴ大会だ。
多分この時代にないだろうと思って勝手に準備していた。
景品は私が作った洋菓子ぐらいしかないのだが…
飲み会はお行儀よく進んでいく。
つるみちゅはお酒飲まないらしい。
確かに飲まなさそう。
絡むとうさみんとか鯉登にブチ切れられそうでだるいな。
やめとくか。
軍人たちにお酌をしながら飲ませていく。
この時代には飲ませ芸がないらしく、軍人たちは訳も分からず飲まされ潰れていっている。
いい出だしだ。
私の飲み会芸もまだ現役だ。
「すいません!余興やってもいいですか!」
手を挙げて大きい声で提案すると、つるみちゅが好きにやりなさいと言ってくれた。
正気を保っていそうな人に紙を配っていく。
「皆さん紙は行き届きましたか〜?今からビンゴ大会を始めまーす!景品あります!ヒューヒュー!!」
皆さんから歓喜と疑問の声が上がる。
ビンゴの説明をすると納得してもらえたようでひとまず安心した。
「では〜本日の主役、鯉登!」
「なんだ!」
「鯉登の誕生日は〜?」
「十二月二十三日だが…」
「ではみなさん!23、の所を小指とかで破いてください!」
こんな感じでいろんな方の誕生日とか年齢とか入隊歴を聞いてビンゴの穴を開けていく。
途中間違えてビンゴになったと言ってきた人が何人かいたのでイッキさせておいた。
私も乾杯して一緒に飲んでおいた。
やっと酔いが回ってきた。
「ビンゴだ」
「お!つるみちゅビンゴだ!おめでとうございます!」
流石だ、やはり鶴見中尉殿、など感嘆の声があがる。
つるみちゅ人望があるな…
「1位のつるみちゅには……じゃん!27聯隊の洋菓子人気ランキング上位5位の盛り合わせ、これで洋菓子にはしばらく困らないやったねセットをお送りします〜!明日炊事場に来てね」
おお〜!と歓声が上がる。
私の洋菓子ごときでこんなに歓声を上げてくれるなんて…
泣いていいかな…
その後もビンゴ大会は進み、シュークリームやクッキーが売れていった。
めちゃくちゃ喜んでくれたので嬉しすぎてちょっと泣いてしまった。
そして残る景品はあと一個となった。
会場のボルテージは最高潮だ。
「ビンゴだッ!!」
「おぉ〜!最後は本日の主役、鯉登!こちらまでどうぞ〜」
鯉登は私の目の前まで走ってきた。
元気か。
「最後はですね〜これ!みなに内緒で試作に試作を繰り返し、遂に辿り着いた渾身のマカロンです!」
「まか、ろん……」
「凄く美味しいです!明日炊事場に来てね」
「おお……、楽しみだ!」
「それと、これ!私が何か一つ叶えてあげる券です!」
鯉登に手書きの券を手渡した。
クソみたいな景品だけど許してくれ……思いつかなかったんだ……
「嬉しい……!!」
あれ、喜んでるな……
まあいっか……
鯉登が券を握りしめていた。
これにてビンゴ大会終了!
終わりよければすべてよし!
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