白石の頭が腫れたりしたが、何とか下山出来ている。
お風呂に入らない生活にもまた慣れてきた。
白石は私のことを完全に信頼はしていないようだが、うまく付き合ってくれている。
不死身くんは相変わらずで、私のことをまだ警戒している。
百ちゃんと仲いいことも不信感の原因になっていると思う。
実際私が一方的に絡んでるだけなんだけど。
「お前、鯉登少尉と結婚するのか」
「ないない。だって私この時代の人間じゃないし、鯉登はいいとこの坊ちゃんだから有り得ないね」
「能天気なお前とボンボンじゃお似合いだと思うが」
「時代が違えば考えてもいいかもね」
「恋バナ?混ぜてよ〜」
「不死身くん恋バナ好きなの?!意外!かわいい〜」
鯉登との出会いから軽く説明する。
恋バナが好きらしく、不死身くんは目を輝かせている。
白石とㇼパちゃんもじっくり聞いている。
「求婚されてるの?!」
「そうなんだよね」
「生まれた時代が違うから受けないって…なんて切ないんだっ…!」
「美優…!幸せになってくれ…!」
不死身くん、白石、ㇼパちゃんが泣いていた。
百ちゃんはいつも通りの無表情でそれを見ていた。
「だって、もし結婚したとしても私が令和に戻ったりしたら鯉登が可哀想じゃん」
「そうだけどぉ!もし俺だったら、この時代にいる間でも結婚しておきたかったって、凄く後悔すると思う!」
「そうだそうだ!鯉登少尉が可哀想だ!」
「それよりも!美優は彼のことをどう思ってるんだ!」
「可愛いな〜って思うよ?いじりがいあるし反応が面白いし…でもこの時代って簡単にすぐ付き合ったり別れたりしないでしょ?今までは告られたらまあ付き合ってみて、違うなって思えばすぐ別れてたから」
「未来ってそんな感じなんだ…」
「すごぉい…」
ちょっとでもいいかも、と思えば付き合って、やっぱり違うとなればすぐ別れてきた。
でもこの時代は結構貞操観念とかもガチガチで、交際となれば結婚が前提らしいと聞いた。
鯉登がその一度の交際を私に費やすのは現実的じゃない。
デメリットの方が大きい。
もし令和で出会ってたらもうだいぶ前に付き合ってたかもな…とは思うけど。
「もう〜私の恋バナはよくない?!不死身くんとか恋バナないの?白石は予想できるから話さなくていいよ」
「酷い!」
そんなことを話しているとだんだん夜も更けてくるので眠ることになった。
こうやって話していると、金塊争奪のことも私が未来から来たことも、嘘だったように思えてしまう。
令和で出会っていたら、普通に友達になれたりしたんだろうか。
そんな有り得ないことだって考えてしまう。
「何か変なこと考えてんだろ」
「私そんなにわかりやすいかな」
「お前が思ってる以上にはな」
「気をつけよ」
百ちゃんは私のことを鼻で笑うと背中を向けてしまった。
私も瞼を閉じるとそのうち睡魔が襲ってきて、気付けば夢の中にいた。
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