天気も良くなって、十勝方面に行くとのことで歩みを進める。
やっぱ十勝と言えばバターだよね。

ㇼパちゃんが手を繋いでやってもいいと言ってくれたので、ありがたく手を繋ぐ。
不死身くんは私のことをまだ警戒しているようで、ㇼパちゃんといる時は特に視線がキツい。
ネズミを捕まえながら、お互いの立場と今までのことを擦り合わせていく。
ㇼパちゃんがこの金塊争奪戦の最中にいることを予想はしていたが、それが真実だったとは。

つるみちゅとㇼパちゃんを引き合わせるのだけは避けたいところだ。
口先三寸でㇼパちゃんを誑かすに違いない。
いくら立派だとはいえ、まだ幼いㇼパちゃんは堕ちる可能性が高い。
つるみちゅの元を離れるべきかと考えていたが、やはり離れるべきか。
つるみちゅの考える先にアイヌの未来はない。

「そんなに色々俺たちに教えて大丈夫なのか?」
「私別につゆみちゅの手下って訳じゃないから!たまたまつっきーに保護されただけで。てか殺されたら令和に戻れるかもしれないし!」
「……」

死ぬのは痛いから嫌だけど、令和に戻れるとしたら死ぬのが一番手っ取り早い気がする。
この時代の私が死ねば、令和の私が生き返る?気がする。
なんか重い空気になっちゃった…

「私はㇼパちゃんに着くよ。ㇼパちゃんの決めた行く末を見届けたいの」
「美優…」
「もしまたつるみちゅに捕らえられても、心は常に共に在るから!」
「本当にそれでいいのか?」
「私はギャルだよ〜?ㇼパちゃんと一緒に行きたいって決めたから、もう信じて進むしかないっしょ」

笑顔を見せると、ㇼパちゃんも笑った。

「美優ちゃんかっけぇ…俺も見習おっと」
「白石はまず遊郭通いを止めなよ」
「それは……」

白石は風俗狂いらしく、仕方のない奴だ。
まあ面白いからそれでいい。
しばらくふつうのご飯しか食べていなかったので、ジビエが懐かしい。
うーん、これはこれでうまい。

不死身くんと仲良くなるのはまだ時間が掛かりそうだ。


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