◎1
僕の担任の先生はとても美しい人だった。
きりりとした目つきに長く伸ばされた黒い髪が似合っていた。
それに口元の黒子が何とも言えずに魅力的だった。
「はい、授業を始めます。教科書の53ページを開いて下さい」
先生は男女問わず生徒から人気が高かった。
女子は憧れの的として先生を尊敬していて、勉強以外の相談も乗ってもらっているらしい。
男子からは、やはり美人だということで羨望の眼差しを向けられていた。
「今勉強をしておけば、将来の選択肢が広がるんだ。だから精一杯勉強して欲しいって先生は思うね」
先生の声はすっと心に入ってくる。
先生の授業は頑張ろうと、少し思えてくるのだ。
「今日はここまでにしましょう。みんなお疲れ様」
先生はいつもそう言って授業を締める。
僕の日常はこうして回っていた。
mae tsugi
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