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「家庭科で何か作ったからあげる〜」
「何かって何や…怖いわぁ」

いつもの場所で一緒に昼ご飯を食べる。
思えばもうあれから二年が過ぎていた。

「なんだっけ…パンケーキだかホットケーキだか…」
「いや見た限りブラウニーやでこれ…」
「それだ!」

由奈は笑って言った。

「ありがとさん。後でじっくり食べるわ」
「うん!」

そろそろ自分の志望校を本格的に絞る時期に来ていた。
自分は最高学府に行くつもりだった。
由奈は、どうなんだろうか。
自分と離れてしまう由奈を思うと心配でならなかった。

「…由奈は、大学どこ行くん?」
「医学部に行くよ」
「そうなんや」
「多分今吉と同じとこの」
「は?!」

何言うとるんや。
あそこの医学部なんて、化物しかいないイメージだ。
由奈がそんなに頭がいいイメージはなかった。
ただでさえアホやのに…大丈夫やろか。

「今吉が一位取れない理数系の教科、私が一位だからね?!」

そう言って由奈は鞄の中から成績表を取り出した。
…ホンマや。
ホンマに一位取っとる…

「あれからバスケもやめたし、ずっと勉強してたんだ〜」
「そうやったんや…」
「だから大学でもよろしくね、今吉」
「まだ受けてすらいないやん」
「よ、予定だよ!大学でもよろしくする予定ってこと!」

由奈がちょっと怒ってそう言うから笑った。
由奈が大学にもいるかもしれない。
そう思うとどうしても頬が緩むのだ。



 

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