ある日、昼のピークを過ぎ休憩に行こうとしていた時に、不思議な来客があった。
カッチリとした執事服を着込み、眼鏡とヒゲを生やした彼は、突然ゴトーと自分から名乗った。
へ、ゴトーさんですか…?と思わず気の抜けた返事をしてしまった私に、眉を顰めた彼は続けて、私に見覚えはありませんか?と訪ねてきた。
記憶が無い私は首を左右に振ると、そうですか、といい又、後ほどと会釈すると一瞬の間に消えてしまった。
もしかして、彼は私のことを知っているのだろうか…
訪ねる暇もなく消えてしまった彼に、良いことの筈なのに何故か嫌な予感がして、思わず身震いをした。
その日の業務が終了し、店の暖簾を片付けるため外に出た。
ふと気配が感じ振り向くと、ポツリとたった街灯の下で、よく見るとひとりの青年が立っていた。
長身で、珍しい黒い長髪のカッコいい青年だ。
その青年はじーっと能面の様な顔で私の事を見ている。
その視線に、私は言いようもない不気味な既視感をえた。
恐ろしくなり視線から逃れるように、そそくさと店の中に逃げ込んだ。
何なんだろう…店に用があったのかな…
でも、この感じどこかで…
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