◎「転生したら呪術廻戦の世界だった」の続きです






どーもコンニチハ‼
前世で通り魔に刺されて死んでしまって気付いたら大人気漫画「呪術廻戦」の世界に生まれていた『転生したら呪術廻戦の世界だった件について』系オタク女子だよ☆
いやあ‼まさかここが私の大大大好きな「呪術廻戦」の世界だったなんて数日前の私は想像すらしていなかったよ…だって私呪霊なんて見たことも感じたことすらなかったし…でも私は見てしまったのだ。呪術廻戦のメインキャラであり人気キャラ。生‼さしすせ‼を。
いや…まじでやばかった…何がやばいかって4人の顔面偏差値がもう…高すぎてエベレスト級だった…。友達のいっちゃんなんて顔面国宝(×4)を拝んでから彼氏と別れてしまったらしい…。なんでも彼氏の顔が芋にしか見えなくなったんだとか。これはさしすせの呪いなのか…?4人を見るとあまりの美しさに狂ってしまい大切な人が芋にしか見えなくなる呪い…???


前置きが長くなってしまったが、今私とその噂のいっちゃんは止まらない鼻血を必死にティッシュで拭いている。


ーー話は数十分前に遡る。


学校帰りにクラスの女子達がオシャレだと騒いでいた新しくできたばかりのカフェにいっちゃんと2人で入ってみたら、死んだ。
隣を見たらいっちゃんの目が♡になってた。あれデジャヴ。



どこか儚げな、日本人離れした超絶美少年。
めんどくさそうにため息を吐くその姿ですら目眩がするほど猛烈な色気を放っていて、カフェの店内中の女性客がうっとりとした顔で彼を見つめている。
まさか生 七海建人まで拝める日が来るなんて…ああやばい…感動のあまり涙が出そう…。


「ななみん♡あーん♡」


そのナナミンの向かい側に座ってにこにこ嬉しそうな顔をしながらパンケーキをあーんしている生 清宮希。
女神様ああああああ‼会うのは二度目ですね‼相も変わらず美しい…‼
つまり私は七清のイチャイチャをリアルタイムで拝めると…!?なんだこのご褒美タイム‼
ちなみに私の推しは五条悟だが、好きなcpに七清も入っている。
七清の 清>>>>>>>>>>>>><七 の圧倒的希ちゃんの愛が重い感じがたまらなく萌える‼のだ…。
ひたすら希ちゃんがナナミンを愛でてナナミンが相手にしていないのにも関わらず理不尽に五条に嫉妬されて絡まれるっていう一連の流れがかわいすぎてナナミンが不憫すぎてたまらないの!!ねぇ分かる!?お願い分かって!!それに…


「こんなの自分で食べれますよ…」


とか呆れ顔で言いつついやいや口を開くナナミンに悶え死にそうになる…はあ…たまんねぇぇ…。お分りいただけただろうか?ナナミンはファンブックで希ちゃんのことを苦手だと書いてあったが何だかんだ鬱陶しがりながらも完全に拒絶したりはしないのだ。そう、ナナミンは希ちゃんに対してツンツンツンツンツンデレなの!!ああああかわいい!!!実はナナミンってめちゃくちゃ優しいからね。はあ、萌 え る



鼻血が出そうなのを必死に抑えながらいっちゃんと店員さんに案内された席に着くと、いっちゃんが鼻息を荒くしながら私に語りかける。


「あの女の子、前にファミレスで見た超絶美女の子だよね!?ねぇ美しい人の周りには美しい人しか寄ってこないの??あのハーフ?みたいな男の子もめちゃくちゃ美形だし…てか二人ともなんか雰囲気似てない?もしかして姉弟なのかなあ」


そう、そうなんだよ。日本人離れした容姿。目鼻立ちがはっきりとした顔立ち。色素の薄い髪色。
虎杖もはじめてナナミンを見た時に希ちゃんのお兄ちゃん(希ちゃん若く見えるからw)って勘違いしたくらい、二人は雰囲気がよく似ている。それもこの二人のcpが人気の理由の一つだ。


「ななみん♡私今日任務頑張ったよね?ご褒美に頭よしよしして?」
「はあ?任務頑張ったのは私も同じですよ」
「だからご褒美にカフェに連れてきてあげたでしょ」
「いやご褒美って…ほぼ無理矢理だったでしょう」
「むー」
「頬を膨らましてもかわいくないです」
「ひどいななみん…泣いちゃう…」
「はー……」


ため息を吐きながらぐしゃぐしゃと乱暴に希ちゃんの頭を撫で回すナナミンと、心底嬉しそうにふにゃりと顔を緩ませる希ちゃんが尊すぎて鼻血がどばどば垂れてくる。
ちらりといっちゃんを見るといっちゃんも鼻血めちゃくちゃ垂れてた。同士よ。


「ななみんは今日もかわいいね」
「男にかわいいは褒め言葉ではないですよ」
「ななみんは私のペットだから♡」
「クソ」
「んー?今なんか言ったかなあ?」
「…なんでもないです」
「ふふ。ななみんはいい子だねえ」


ナナミンの頬を両手で挟んでおでこにちゅ、とキスを落とした希ちゃんに、今度こそいっちゃんが失神した。
そしてナナミンが顔を真っ赤にして立ち上がるのを見て、私は昇天した。


いや、七清……かわいすぎんか???