希は時より、不安定になる。
寂しい、辛い、苦しい、消えたい
独り言みたいにそう呟いて、ぽろぽろと涙を零す。
希は物心ついた時からずっと、親の愛情に飢えていた。
私を売った親なんて興味ない、てかもう死んでるんじゃない?なんてケラケラ笑いながら言っていたけど、それが希なりの強がりだということを、私は知っている。
高専に入学して初めて希の部屋のベッドで一緒に眠った時、希は眠りながら“お母さん…お父さん…”と涙を流していた。
きっと家族の夢でも見ていたのだろう。
希が私達同級生に異常に依存するのも、私達に“また”捨てられるのを誰よりも恐れているからだと思う。
1人になりたくない。あんな思いはもう二度としたくない。辛かった。寂しかった。お母さんとお父さんのことが、本当は大好きだった。
そうやって本音をぶつけて、そして私達に泣きじゃくって縋ればいいのに。私も、五条も、夏油も、絶対に希のことを見捨てたりしない。
「どうした?五条が地方任務でいないから寂しくなっちゃった?」
「うん…しょうこ…今日は一緒に寝て…」
伏せられた目尻からぽろぽろと涙を流す希は、同性でもどきりとするほど綺麗だ。
「んっ…」
「ねぇ、しょーこぉ」
「ぁっ、な…に、」
「舐めたい…」
「いや、だめ、」
「なんで?すぐイっちゃうから?」
「っ、ていうか、あっ…五条にバレたら、浮気って怒られる…」
「んー?大丈夫。悟は硝子となら浮気じゃないって言ってたから。なんなら私と硝子がえっちなことしてるの傑と一緒に眺めてたいって言ってたくらいだしー」
「はっ…まじでクズ」
「ていうかさあ。今私といるんだから、悟の名前は出さないで」
「っ…ごめ、…………っやっ、あっ…!きもちぃっ…」
苛立った様子の希に素早くパンツを脱がされると、私の股の間に移動した希がベーって真っ赤な舌をわざとらしく見せびらかすように出して、私を上目遣いで見つめながらねっとりと割れ目を下から上に舐め上げる。
「んっ…ゃっ、だめ…あっ」
「しょーこぉ。舐めても舐めても溢れてくるんだけど…そんなにきもちぃ?」
「ん、きもちぃ…」
「かあわい、じゃあもっと気持ちよくしてあげる」
ジュルッと勢いよくクリトリスを吸われてあまりの快楽に脚がガクガク震える。希はクリトリスを吸いながら膣の中に2本の指を挿れてじゅぷじゅぷと抜き差しをしはじめて、あっという間に頭の中がきもちいでいっぱいになる。
ああ…っやばいっ…くる、だめ、もう、きちゃうっ。
「イくっ…イっちゃう…っ」
「ん、私の名前呼びながらイって?」
「希っ…イくっ…!」
目の前がチカチカして、頭の中が真っ白になる。
はあはあとまだ呼吸が整っていないのに、希は半開きの私の口の中に舌を入れて口内を好き勝手に犯してくる。
不安定になった希は、時よりこうやって私の身体を好き勝手に弄る。
誰もが羨む美貌を持っていて、実力もあって、約束された未来があるのに、希は誰よりも脆くて、孤独な人間だ。
「しょーこ…」
「ん、なあに?」
「さみしい」
「大丈夫。私が傍にいるよ」
ぎゅーっと抱きしめて背中をポンポンすると、希は肩を震わせて泣いていた。
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