「いらっしゃいませ!」
「い、いらっしゃいました」
「名前さん!珍しいですね、この時間帯に来ていただけるの!」
「です」
「はは!面白い方ですね。確か、先日ご来店いただいた名字さんですよね?」
「その通りです・・・。そういうあなたは安室透さんでよろしいでしょうか?」
「あの一度で覚えていただいたんですね!光栄です」
「いえいえ!なにをおっしゃるヤラ・・・」
「お席ご案内いたします。名字さんはいつも座られる席とかあるんですか?」
「カ・・・・・・いえ、特にそんな席は」
「名前さんはいつもカウンターですよね!」
「カウンターですね。遠慮なさらず、こちらにどうぞ」
「あ、はい・・・」
「そんなに緊張なさらないでください。あの後梓さんにききました。週に1度は来てくださっている常連さんだとか」
「実はそうでして・・・。ポアロのみなさんとは懇意にさせていただいておりまして、それで、この間久しぶりに来てみたら安室さんがいたのでびっくりしたというか、パニックになったというか・・・・・」
「なるほど、そうでしたか。先日は急ぎのご用件があったみたいで、ゆっくりとお話ができず残念に思っていたんです。これからは僕とも仲良くしていただけると嬉しいです」
「あ、仲良くしていいんですか?」
「もちろんです。よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「でも名前さん、気をつけた方が良いですよ。あんまり安室さんと仲良くしすぎると炎上しますから!」
「炎上?」
「安室さんには熱狂的な女性のファンがたくさんついてるんです!彼女たちの前で安室さんと過剰に接触しようものなら、何をされるか分かりませんよ!」
「梓さん・・・」
「さすが、仕事のできる男は何をやらせてもモテモテなんだね」
「・・・何の話です?名前さん」
「あ、いやいや」
「梓さん。そろそろ買い出しに行かれる時間では?」
「あ、そうでした!名前さん、すぐ戻ってくるのでそれまで帰らずに待っていてくださいね!今日こそ久しぶりにいろいろお話したいです!」
「うん。ちゃんと待ってるから、気をつけていってきてね」
「ありがとうございます!それでは行ってきます!」
「よろしくお願いします」
「いってらっしゃ〜い。あ、じゃあ安室さん、わたしはカフェオレでお願いします」
「・・・・・・」
「ミルク多め、砂糖多め、熱すぎないのでよろしくです」
「・・・・・・」
「あれ、安室さん?・・・・って、痛ぁ!」
「何お前は普通にオーダーしてるんだ、というか注文つけすぎだろ」
「ふ、降谷先輩!?」
「ここでは安室と呼べ」
「安室さんはもっと笑顔で、絶対人の頭なんて叩かない優しい男性です!」
「安室は俺だ」
「知ってますよ!」
「それより、名字がここの常連だなんて聞いてないぞ」
「わたしだって降谷先輩がここに潜入してるなんて初耳です」
「安室だ」
「安室さんが!」
「まぁ名字がここの人達と仲が良いのなら好都合だ。これから諸々頼むことも出てくるだろう。安室とも友人になっておけ」
「え!これからも安室さんと会っていいんですか!?」
「・・・お前はああいうのがタイプか」
「タイプっていうか、あんなイケメンに優しくされて嫌な女性はいないと思います」
「イケメン・・・」
「あれ、降谷先輩眉間に皺が」
「だから安室だと」
カランコロ〜ン
「こんにちは」
「いらっしゃいませ!奥の席へどうぞ」
「うん、すごい変わり身。じゃあふ、じゃなかった、安室さん。わたしにはカフェオレお願いしますね」
「はい。ミルク多め、砂糖多め、熱すぎないの」
でよろしかったですね?
(さすがです)
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