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「おまえ、物持ちいいな」
「どれが?」
「ああ、ひろきくんからもらった傘?まだ使ってんの」
いっつも現場にびしょ濡れでくるから、ひろきくんが心配してプレゼントしたんだよね、なんてよく覚えてるもんだ。自分でもびっくりだ。
今度出演する舞台のイベント終わり。いつのまにか大粒の雨が降っていた。
圭くんと俺で降り出した雨に立ち尽くしている横で、おもむろにトートバッグを漁る瑞希。手にしたのは黒い折りたたみ傘。
それに眼ざとく反応したのは圭くんのほう。
「ひろきくんからもらったのは、赤いやつだよ」
そういえば、真っ赤な傘が似合ってたな、なんて、なんで急に思い出したんだろう。
「駅までいれて!」
「無理!3人は無理!コンビニで傘買って!」
「駅まで、駅までだから!」
「お酒奢るから!」
「奢る金で傘買って!」