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中村さんと2人で複数役演じるというドラマCDの仕事の終わりに、時間があるということで昼食を一緒にとることになった。
安くて早い、某牛丼屋さん。お前本当にここでいいのかと聞かれたけど、牛丼好きだし、それに近かったからいいと思います。
「茜飛鳥も牛丼屋入るんだな」
「なんですかそれ。入りますよー」
適当な席に座る。よっこいしょ、という中村さんに年齢を感じてしまい、それを察したのかちょっとだけ怒られた。理不尽。
「で、最近なんかあった?」
「エンカウントみたいな質問ですね……」
「あ、そういやエンカウントいつ来るんだって杉田が言ってたぞ」
「あー、私は行きたいって言ってるんですけどね。スケジュールが…」
飛鳥も忙しいからな、と珍しく同意してくれた。
スケジュールが上手く組み込めれば出たい。私も2人とゲームしたいし、意味のない会話をしたい。後者はちょっと趣旨とは違うかもだけど、それでもあの雰囲気は独特だ。見ているほうもなんだかゆるっとさせられてしまう。
「私の家で撮れるならいいんですけどね」
「おお、それいんじゃね」
「あ、壮馬くんいないときならどうぞ」
「お前……」
半同棲みたいな感じだから、壮馬くんに迷惑はかけられない。
「でもまじで来いよ。俺も地味に楽しみにしてるから」
「…そ、そんなふうに言われたら行くしかないじゃないですか、もう」
「わーい、言質取ったぞー」
「棒読みありがとうございます」
牛丼屋を出た後はのろのろ歩きながらスタジオに戻った。まだだいぶ時間はあるけど、そのぶん台本の確認ができるし良しとする。
その間にツイッターを見ると、何やら怪しい呟きを見つけてしまった。
「中村さん、妖精ってなんですか!」
「え?そのまんまじゃん?」
「誰がティンカーベルサイズですかまったく」
「そこまで言ってねえよ」
中村悠一 @nakamura
近々エンカウントに81の極小妖精が来てくれるらしいけど、本当かなぁ…
いや、じゅうぶん言ってます。