■ ■ ■

中村さんと2人で複数役演じるというドラマCDの仕事の終わりに、時間があるということで昼食を一緒にとることになった。
安くて早い、某牛丼屋さん。お前本当にここでいいのかと聞かれたけど、牛丼好きだし、それに近かったからいいと思います。


「茜飛鳥も牛丼屋入るんだな」

「なんですかそれ。入りますよー」


適当な席に座る。よっこいしょ、という中村さんに年齢を感じてしまい、それを察したのかちょっとだけ怒られた。理不尽。


「で、最近なんかあった?」

「エンカウントみたいな質問ですね……」

「あ、そういやエンカウントいつ来るんだって杉田が言ってたぞ」

「あー、私は行きたいって言ってるんですけどね。スケジュールが…」


飛鳥も忙しいからな、と珍しく同意してくれた。

スケジュールが上手く組み込めれば出たい。私も2人とゲームしたいし、意味のない会話をしたい。後者はちょっと趣旨とは違うかもだけど、それでもあの雰囲気は独特だ。見ているほうもなんだかゆるっとさせられてしまう。


「私の家で撮れるならいいんですけどね」

「おお、それいんじゃね」

「あ、壮馬くんいないときならどうぞ」

「お前……」


半同棲みたいな感じだから、壮馬くんに迷惑はかけられない。


「でもまじで来いよ。俺も地味に楽しみにしてるから」

「…そ、そんなふうに言われたら行くしかないじゃないですか、もう」

「わーい、言質取ったぞー」

「棒読みありがとうございます」


牛丼屋を出た後はのろのろ歩きながらスタジオに戻った。まだだいぶ時間はあるけど、そのぶん台本の確認ができるし良しとする。

その間にツイッターを見ると、何やら怪しい呟きを見つけてしまった。


「中村さん、妖精ってなんですか!」

「え?そのまんまじゃん?」

「誰がティンカーベルサイズですかまったく」

「そこまで言ってねえよ」



中村悠一 @nakamura
近々エンカウントに81の極小妖精が来てくれるらしいけど、本当かなぁ…



いや、じゅうぶん言ってます。