◎1-01
目が覚めるとそこは教室だった。横には火神くんがいびきかきながら呑気に寝ている。軽くお腹にイグナイトしといた。
「ってぇぇぇ!!何しやがんだ!!」
「そんなことより。」
「そんなことじゃねぇよ!!」
「なんで僕たちこんな所にいるんでしょう?」
キレている火神くんを無視して疑問を投げかけると辺りをキョロキョロ見渡して顔をしかめた。
「ここどこだよ。」
「僕にも分かりません。」
窓の外を見ても知らない風景が広がっている。教室内を見てもどこにでもある学校の備品が並んでいるだけ。僕らが持っていた荷物もなくなっている。
「最後の記憶は練習が終わって部室を出たところなんですが…。」
「俺もそんなもんだわ。それにここいつもいる教室じゃねぇしな。」
確かにここは誠凛の教室ではないようだ。少しずつ備品などが違う気がする。ならどこかに誘拐されたのだろうか。だが僕はともかく火神くんを誘拐するには普通の男性でも難しい。それに目的が分からない。
「とりあえず、外出れるみたいだしその辺歩いてみねぇか?」
むやみに動くのは危ない気がするが状況把握は必要だろう。教室を出てみると、両隣の教室の扉が開いた。
「あれ、黒ちんじゃーん。」
「テツ!!」
「え、青峰くんに紫原くん?」
それに続いて氷室さんも出てきた。なぜ彼らがここに…。
「オレのマイちゃん写真集どこだよ。寝る前持ってたんだよ。」
「室ちんお菓子ないのー?」
「アツシ、今それどころじゃないだろ?もうちょっと待ってような。」
「何でしょう、この緊張感の無さ。」
見知らぬ場所に連れてこられているというのに我が道を行く彼らが羨ましい。
「おまえらもつれてこられたのか?」
「オレは屋上で寝てて気づいたらここだった。」
「オレらは部活終わってコンビニに入ったんだよねー。」
「コンビニに入ったはずがこの廊下に出て君たちがいたんだよ。」
「オレらは部活終わって部室出た後の記憶が無くて気づいたら教室で寝てた。」
ここへの来た方法は三者三様。もしかしたら他にもいるのかもしれない。
「この人達がいるなら心強いですね。ちょっと他の所も探索してみましょうか。」
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