◎10匹目
「風見、昨日俺がいない間ここに何かいなかったか?」
珍しく公安のデスクに座っている降谷さんがふと顔を上げて話しかけてくる。昨日?昨日降谷さん席外しただろうか?ずっといた気がするんだが…。
「降谷さんほとんどここにいたじゃないですか。一瞬だけ消えてましたけど…。何かいた、とは?」
「いや、分からないならいい。」
なんなんだ。いや、この人が訳わからないのは今に始まったことじゃないしな。俺には理解出来ないことなんだろう。三徹目の頭は考えることを放棄した。
「そういえば降谷さん、最近調子良さそうですね。ちょっと前まで目の下にグリズリー飼ってて組織もびっくりな極悪人面だったじゃないですか。」
「お前頭回ってないな。いいセーフハウスを見つけてな。それに1日が24時間を超えたからな。」
俺の上司はとうとう人間を辞めたらしい。
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