◎受付嬢と先輩B
「最近彼とはどうなのよー。」
「彼、とは?」
「やーねー降谷さんよ、降谷さん。あんた狙われてたじゃなーい。」
先輩、ノリが恋バナする女子高生みたいです。しかしふるやさんとは、ふるや、
「ふるや……??」
「え、まだ自己紹介されてないの?」
「あぁあのムカつく金髪イケメンですね。随分会ってないので。このまま会わないでいてくれると助かるんですけど。」
「アホかアイツ……。」
「まぁ自己紹介もしないままちょっかいかけてくるような非礼なやつの名前なんて覚える気もありませんけどね。」
からぁん……
ロビーに響く金属音。その方向を見てみると噂の金髪イケメンが立っていた。下には音の原因であろうお菓子の缶。あ、あれめっちゃ有名な所のやつじゃん。金髪野郎は固まってるしお菓子の缶救出して先輩と食べよう。しゅっと行ってさっと帰ってくれば、
「待ってくれ。」
捕まった。お菓子に伸ばした手が金髪野郎に拘束されてしまった解せぬ。しかも力めっちゃ強い。どれだ振ってもほどけない。
「遅くなってすまない俺は降谷零覚えてくれだが外で会っても呼ばないでくれ理由は察しろこれはお詫びの印だ。」
「いや、別に知りたかったわけじゃないので謝られても困ります。でもお菓子はください。」
「俺の事は零って呼んでくれ。」
「被る人がいるので却下です。それになんで親しくしたの名前で呼ばなきゃいけないんですか。」
「被る人……?随分親しい人なんだな。」
「なんなんですか。彼はただの友人です。でもあなたには関係ないですよね。」
「…………そうか。そうだよな。」
なんでもやもやしてますみたいな顔してるんだよ。ほんと、この人何考えてるんだろ……。
そうして金髪イケメンもとい降谷零はふらふらと去っていった。もちろんお菓子は美味しくいただいた。お菓子に罪はない。大変美味であった。
(百戦錬磨みたいな顔してるのにポンコツすぎるでしょ……)
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