◎受付嬢と小さな名探偵@

先日受付にかかってきた電話に出た。

「はい、受付苗字です。」
『苗字だな。わかった。』

それだけで切れた。私虐められているのだろうか。イタ電だよねこれ。最近へんな人にも絡まれてるし…。気分転換に休日の街をふらふら歩いていると小学生が前から歩いてきて、止まった。あれ?知り合い?こんな小さな知り合いいないけどな…。

「あ、ひったくり捕まえたお姉さんだ。」
「お前今すぐそれ忘れろぉぉぉぉ!!!!」

驚き固まる小学生の肩を掴んで揺さぶる。あれは黒歴史だから!今考えるとほんと恥ずかしい!!
なんで公衆の前であんなことを…!!せめてかっこよく武道とかで捕まえたかった。できないけど。

「お姉さん落ち着いて。」
「ごめん。」

おでこ叩かれた。小学生に落ち着いてと言われる成人済女。世間の目が痛いね。

「お姉さん喋らない方がいいって言われない?」
「よく言われる。」

兄が2人いる私はどうしても兄の友達や男の子と遊ぶ事が多かった為少し、男勝りな性格になってしまったのだ。それなりに整った顔に生まれてしまった為(兄たちも整った顔をしている)喋ると残念なやつと認定されている。

「でもお姉さんかっこよかったよ。鞄で一発撃退。」
「もっとカッコよく撃退したかったよ…。もうほんと恥ずかしい。」
「あれは忘れられないね。」

何私小学生にも虐められるの。恨みがましく睨んでいると笑われた。この子何、今の笑い方小学生
じゃないよ。

「私なんかしたっけ…。」
「もし困ってることあるならこの近所に毛利探偵事務所ってのがあるから相談してみたら?僕そこに住んでるから。」
「まじ?お祓い行くのとどっちが効果的かな?」
「それは分かんないけど…。僕江戸川コナン。探偵さ。お姉さんは?」
「苗字名前だよ。毛利さんってあの有名な毛利さんだよね?コナンくん口添えしてくれる?」
「いいよ。よろしくね、名前お姉さん。」
「ん?コナンくん探偵って言ったよね。ならジュース奢ったげるから解決してくれないかな。」
「名前さん実はそんなに困ってないでしょ。」

(小さなお友達が出来ました)



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