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episode 1
雪時々快晴
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「へっくしゅ、ごほっ、」





成人しているのに玄関先で締め出されているのはきっと私だけなんじゃないかなぁと思う。ちらほら雪が降り始めた寒空の下、高熱を出している私は薄着ハダシで外に放り出されてしまった。





両親が死んで身寄りのない私を拾ってくれた男はDVで、でもちゃんと私を愛してくれていた。愛し方が異常なだけ。だけどそんな生活を4年していたせいか、もうそうも思えない。ただただ孤独で辛い日々。



「もうこのまま消えたい・・・」




雪が私を包んで、溶けて消えてなくなってしまいたい。そう思いながらは私は目を閉じた。









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「・・・か?、大丈夫ですか?」



優しい声にハッとして目が覚めた。とても優しくて暖かい声。ゆさゆさ揺さぶられる振動が心地いいくらい。



「ぇ、・・・ごほっ」



目を開けたそこにはどこか見覚えのある顔。信じられない、二次元で一番好きな安室さんがいる。その手が伸びてきておデコに触れる


「酷い熱だ。しかしどうやってここに来た?このマンションの住人ですか?」



「ごほっ、安室さ、ん?はは、ホンモノだぁ」



触れたおでこに手を伸ばせば、その褐色の肌はびくり、反応を示し夢だろうけどあと男の所でなければどこでもいい。それが安室さんなら凄く嬉しい夢だ。しかし思った以上に息苦しくて、高熱で、そのまままた目を閉じた。






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仕事を終え家に帰ると見知らぬ女がドアの前に座り込んでいた。酔っ払いか?しかし真夏なのに長袖長ズボン、それに少し服が濡れている。おかしいな、今日はずっと晴れだったのに。声をかけるとどうやら体調が悪いらしく咳き込んでいる。そして幼い顔で俺を見上げ「安室さん」と確かに呼んだのだ。







「俺を知っているのか?それにオートロックのマンションにどうやって入ってきたのか。」




そしてそのまま意識を失うように寝てしまった。見た所、所持品は何も無さそうだし身元不明。組織に関係してるのか、はたまたここの住人で俺を知っているのか・・・ここが安室としての住居で良かった。とりあえず中に入れて応急処置をしよう。





安室は抱き上げた女性の軽さに驚きつつ寒さで震える女を部屋に招いた。








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