片想いの子からラブレターを渡され、他の人宛だと勘違いしてしまう王子様

【白石蔵ノ介】 (謙也とよく話す子に片思い)
「……これ、謙也にか?堪忍なぁ…俺、それを謙也に渡すことできひんわ。謙也も〇〇さんから直接受け取った方が嬉しいんとちゃうか?……〇〇さんは良い人やから、きっと良い結果になると思うで」

受け取る事を拒否して悲しそうに笑い彼女を応援するも、やはり彼は辛くてまともに彼女の顔が見れない。彼女は泣きそうな声で「…ゴメン、」と謝って手紙をくしゃくしゃに握りしめその場から走り去る。「…悪いこと、してしまったなぁ」と彼女の心理を知らないまま、失恋したと勘違いし彼もその日はそのまま帰る。
その夜に謙也から電話がかかってきて「白石っ、お前何〇〇泣かせてんねん!!!お前、前に〇〇のこと好きや言っとったやろ!?今日〇〇がお前に渡そうとしてた手紙っ、白石宛に〇〇が頑張って書いた手紙なんやで!?!?」と本気で怒られる。勘違いされて受け取ってもらえなかったと彼女が謙也に電話で泣きつき、それに怒った謙也が秒で彼に電話した結果。謙也に怒られて彼女の心理に気づいた彼は、速攻で彼女に電話をする。

「〇〇さんっ、今日ほんまにゴメン!!俺、勝手に勘違いして…ほんまに、最低なことしたと思っとる。いくら謝っても謝りきれんほどに……でも、まだ……まだ、俺に伝えたかった気持ちが少しでも残っとるんなら、俺に今日の手紙、下さい。絶対、渡したこと後悔させへんから」

そう真剣な声で言われ、彼女は電話越しでボロボロ泣いてしまう。翌日に彼に手紙をもう一度彼に渡し、晴れて両思いに。その手紙は彼の一生ものの宝物となる。
ちなみにこの時のMVPは間違いなく忍足謙也。


【忍足謙也】 (よく白石のことを褒める子に片思い)
「…なんや、これ。白石にか?……俺は白石宛のお届け屋やないっちゅーねん。悪いんやけど、これは自分で渡してくれへん?………あー、くそっ…お前にだけは、こういう事されたかなかったわ……」

悲しみと悔しさと怒りでぐちゃぐちゃになった感情を、思わず彼女にぶちまけてしまう。最後の方の言葉は涙を堪えていたことにより、声にならない程の小ささとなりそんな自分を情けないと彼は心が苦しくなる。泣きそうな顔を彼女にだけは見せたくなく、彼女に顔を向けることすらできない。
だが彼女は泣きそうな声で「…これ、謙也宛だもん」と言って無理やり押し付けるように彼に手紙を渡して逃げる。
彼は「…………は?」と彼女の言葉を理解できず、呆然と立ち尽くしかない。だが、ふと手紙を見て「謙也へ」と書いてある文字が目に入り全てを理解する。頭で考えるよりも体が先に動き、全力疾走で彼女を追う。浪速のスピードスターは伊達じゃなく、泣いてる彼女を見つけて勢いで後ろから抱きしめる。そんな行動に彼女は驚くも、それを無視するように彼は叫ぶように今の想いを伝える。

「……っほんまに、ゴメン!!!悪かった、ほんまにっ、ほんまにゴメン…。っ、最低すぎるやろ、俺……勝手に勘違いして、八つ当たりして、惚れとる女傷つけて……ほんま最低すぎるわ…。……なぁ、まだ……まだ間に合うんやったら、この手紙の返事させてくれへんか…?絶対、もう…お前のこと泣かせたりせえへんから…」

彼女の肩に顔を埋めて涙声でそう言ってくる。抱き締められているため彼の身体から少し震えているのも伝わり、こんなにも弱くなった彼の姿を初めてみる彼女。
振り絞った声で「謙也の返事、聞かせて、」と言えば、抱きしめる腕の力を強め耳元で「…俺も、ずっと好きやった」と囁かれる。
2人して静かに泣きながら晴れて両思いに。彼女を好きすぎるあまり全て頭で考えるより先に行動してしまう忍足謙也が愛しい。


【財前光】(同じクラスのラブルスのファンの子に片思い)
「……へぇ、なんやそれ。まさか、ユウジ先輩か小春先輩のどっちかに渡せとか言うんやないよな?…ま、お前みたいな奴があの先輩方の間に入り込めるなんて微塵も有り得へんけどな。……で、俺に渡すんやなくて、さっさと捨てるか自分で渡すかどうかしたらどうなんや。その紙ゴミ」

冷めた目で彼女を見て、言うこと全てに棘しかない言葉を淡々と言う。そんな彼を初めて見た彼女は思わず「え…?」と呆然と立ち尽くすしかない。何も言わない彼女に彼はさらに苛立ち「なんか言ったらどうなん?……はぁ、うざ…」とため息を吐くから彼女はとうとう目に涙を溜め始める。彼はそんな彼女を見て眉間にシワを寄せて苦しそうな顔で拳を握りしめる。

「……っ、泣くなや……何で、俺が先輩らの───」
「ち、がうっ……これ、財前宛だもん…!!勝手にっ、勘違いしないで…!!!」

彼の言葉を遮って放ったその言葉と共に彼の胸に手紙を勢いよく押しつけて、彼女はボロボロと涙を流す。その姿にポカンとして、彼は恐る恐る手紙に目を向ければ「財前へ」と書かれた文字を見て目を見開く。震える手で封を開けて中に入った手紙を読めば、自分に向けた好きだと言う気持ちが文章によって丁寧に書かれてあり思わず顔を青ざめるしかない。彼女の方に目を向ければ、両手で顔を覆い未だ涙を流している彼女が目に入り考えるより先に彼は彼女を抱きしめた。
「…っ、ゴメン、ほんま……悪かった……ゴメン、俺…」そう言って力強く彼女を抱きしめる彼は酷く弱々しくて、彼女は思わず涙が止まり目を見開く。何度も謝る彼に、どうしたら良いか分からず彼の背中をさする彼女。そんな彼女が愛おしくて「…お前が好きや……好きやから、先輩らに醜く嫉妬した……お前が、好きなんや…」と弱々しい声で彼は言う。その言葉に彼女はまた目を見開くが、好きだと言い続ける彼にまた涙が溢れてくる。
2人で静かに泣いたあと、お互いの気持ちを言い合い晴れて両思いになる。この出来事を機にもう一生彼女を泣かさないと心に誓う彼であった。
ちなみにこれからもラブルスに嫉妬する確率は100%な財前光くん、ひたすらに頑張ってほしい。

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