平和に行きましょう。
おねこさま
冬枯れ
お猫様本丸の主。本名は沙
うっかり迷い込んだ隊士達の世話を焼いたりして放流してたら「蜃気楼の藤屋敷」なんて突飛な名前で呼ばれるようになった
刀持ってるけどこっちも刀剣男士いるし、であんまし深くは考えてない。その内やって来た柱見て「なんかヤバいの来たじゃん」と半泣きになってる
景趣は藤。着物も最近軽装を揃えた三名槍(の中で更にジャンケンで買った日本号)から贈られた藤柄。そして宗三が選んだ薄紅の扇を持った中々結構お膳立てされた見た目
「きっとこの世界は平安時代から分かたれて独立しちゃったんだろうなぁ。古過ぎて政府放置してんだろうなぁ」と思ってる
そりゃあ、まぁ、何というか。
「この隊では刀や得物は消耗品、極論打ったその日の任務で折れるようなものだと伺っています。対して、私が扱う刀剣は、若くとも100年以上の歳月を経た業物。…持ち主から深く愛され、人から人へと永く扱われて多くに知られたからこそ人の想いが籠り……人の願いに応えてくれる付喪神となるんです。なので打たれて幾年かは存じませんが、少なくともこの場にある刀は全て足りません」
よしんば顕現に足る業物があったとしてもそうポコポコ刀剣男士生み出して良いわけではない。本尊と契約して「危害加えないよー」「好き勝手しないよー」「協力するよー」とその他諸々誓約を交わした刀が、分霊を生み出してようやっと顕現可能になるのだ。しかしそこら辺まで丁寧に説明する義理も必要性もない。
「では、何故冬枯れさんは鬼殺隊の隊士の手当てをして下さったのでしょう。中には不思議な物を貰い、一命を取り留めた者もいたそうです。偶然かもしれないけれど、この因果関係を無視出来ない」
お守りか、と見当はついた。審神者仲間の奈ちゃんからお守りの作り方を教えてもらい、試しに1人で作ったお試し品だ。とはいえ実際刀剣男士の誰かに持たせるのはかなり怖かったので箱に放っていた。それを、人間が来たので在庫処分的なノリで渡した。渡したが、本気で機能したとは。
「……心当たりがかるのですね」
「あります。本来なら付喪神用、即死の傷を致命傷1歩手間の瀕死に変える効果のものです。人間が使っても効果があるとは……試すこともないので初耳でしたけど」
ぎち、と背後の蜻蛉切が拳を握った音がした。予想はつく。向こうの剣士が目の色を変えたのだ。気持ちはわかる。死亡率の高い組織でそれを下げる道具があれば組織としても、個人としても欲するだろう。そんな夢のような道具を懐に入れてのこのこやってきた小娘1人、どうしようかと僅かにでも思案したことだろう。
だから蜻蛉切が殺気を漏らしたのだ。温厚なようで刀剣男士随一の血塗れた槍はそれこそ鬼のように強い。ガッチガチに硬い敵の首根っこ刈り取って一撃必殺は当たり前、槍から殺せと演練で絶叫されるような強さを誇るのだ。
赤い布面を着け、口元だけ露にした子どもは「冬枯れ」と名乗った。紅を塗ったように紅い唇と艶のある黒髪が目に映り美しい、不可思議な少女だ。
「怪我の手当てはしてある。飯を食って眠れば、帰り道を教える」
「は、えっ!?待て、今すぐ戻らないといけないんだ!」
「安心しなよ。ここで1日過ごそうが、現世じゃあ半刻も経たない。夢でも見ていると思ってゆるりと休めばいいさ」
現世?まるでここはあの世みたいな言い方ではないか。
寝かされていた布団から飛び起きて、傍に畳まれた隊服と刀を確認する。着せられている浴衣が、とんでもなく上等な物だった。
「君は何なんだ……?よ、妖怪?」
「恩人に妖怪とは随分な物言いだな。……人間離れし始めてるのは否定しないけど」
「なんで、なんでもっと早く来てくれなかったんだよぉ!!!」
「お前のせいだっ、お前がもっと早かったら!!」
「戯言吐く余裕あるなら手厚く弔ってろ馬鹿野郎」
弱いのが罪だとか、優しさは無駄だとか、そういう持論は持ち合わせていない。鬼殺隊で階級を上げるからには各々腹の底に抱えた憎悪なり諦観なりがあるだろうし、沙にだって抱えて離さない矜恃くらいは一応ある。
「すみませーん、どなたかいらっしゃいませんかぁー」
「はぁーい!!」
わぁかわいい。蝶屋敷三人娘と勝手に呼んでいるなほちゃんがパタパタと走り寄ってきたのを見て心が緩んだ気がする。
「金谷さん!頭痛のお薬ですか?それとも風柱さまの包帯ですか?」
「うんにゃ、ここに書いた物が欲しくて。胡蝶さんいないと駄目なら出直すから、確認だけしてくれない?」
「分かりました。じゃあ、縁側で待っていて下さい!」
ほんとかわいい。
「語彙力が似ている」
「喧嘩売ってんのかテメェ…!」
「わぁい師範と似てるって言われた」
「金谷さん、褒められてないんですよ?女の子が不死川さんと共通点あるってだけでも大変です」
「よぉし目の前に並べ。3枚切りにしてやる」
「金谷は師範が好きなので、似てるなら何でも嬉しいです」
「…………」
「…………」
「まぁ!不死川さん、良かったですねぇ。勿体ないくらい素直で可愛いじゃありませんか」
風柱の継子やってる金谷ちゃん
目付きが異様に鋭い以外はお人形さんのように整ったお顔。ただし男女平等稽古により生傷が絶えないので美醜の拘りとかどうでもいい
身軽さがカンスト。口の悪さもカンスト
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