平和に行きましょう。

いち


 どこぞの怠惰な神から様々な魔術を授かったサラにだって出来ないことは割とある。差し当たり、マフィア相手に交渉とかは完全に範疇外と言っても良い。
「追い掛けてる魔道書が今は……」
「上巻がコーサ・ノストラ。下巻が三合会だな」
「うわあああああああん」


金谷沙良
実年齢55歳、外見年齢25歳の若作り魔術師
自己保護の創造という魔術により装甲5、老化を非常に緩やかにさせる効果を得ている。弱点は下着の中に仕込んだお守り。中には髪と爪の切れ端が詰め込まれており、これが魔術の核となっている為破壊されると実年齢まで急激に老化することになる上装甲まで無くなる
実年齢相応の経験や知識、教養はあるものの精神そのものは学生時代の頃に留まっている。すり減った正気により、心の底で最も平和だったあの頃のままでいたいという願望が強くある
実の所、高校時代の修学旅行で生まれた因縁により多々良純一郎に恨まれ復讐を誓われている。多々良に気に入られていた辺りから恨みの強さもひとしおだったらしく、沙良も同級生たちの仇討ちもあり互いに互いを服従、あるいは殺害しようとしている
現在沙良はとある神話的事件対策を指揮する組織に雇われ、あらゆる魔術書の確保をしている。自己保護の創造もそうした報酬の1つで、彼女は組織内でも上級に位置する魔術師となっている

ロアナプラ
とんでもねぇ魔道書が2冊持ち込まれた。でも発狂も不審な死も全部ロアナプラだからで済まされてことの発覚はかなり遅めな気がする



 人間の命に価値などない。だからこそ時に尊く扱われ、時に石ころよりも手軽に放り捨てられる。
 結局のところ、サラが取れる手段などない。いくら魔術的防御を高めようと暴力のプロ相手に1人2人の手勢でどうにか出来ると思っている程、人間を捨てていない。セデフカーの皮膚を揃え、荒事に慣れた人員があと10人……いや5人でもいれば強襲も考えたが、そんな作戦が出来るほど現実も組織も甘くなかった。
「で、傍観か」
「ひとまずは。正直売り払われるなり捨てられるなりされるのを待つしかないわ。マフィアに魔道書なんて不必要だし、こちらが下手に接触して吹っ掛けられたりするよりは、無価値だと断じて自分から手放してもらったほうが遥かに楽だわ」
「カルト共が手を出してきたら?」
「マフィアがカルト教団を潰すならそれはそれで良し。カルト教団の手に渡るならそいつらが街を離れてから、本部に連絡して手数揃えて襲撃」






































































next
Back to main nobel