平和に行きましょう。

そのいち


「もう、ほんっとうに可愛いの」
「帰りたまえ」
 クローゼは決意した。いい加減この中年をどうにかせねばと。
 ふてぶてしくも診察室の患者椅子に座り込んだセンゴクはわざとらしく胸の辺りを握りしめながら、サラが如何にして自分の前で可愛らしく話したか表情筋の一つに至るまで事細かに話してくる。そう、この男はなんと恋をしているという。すごくどうでもいい。
 自分の娘程とはいかないまでも、そこそこ年下の成人したばかりのようにさえ見える女性相手に熱をあげる様は、正直あまり直視できない。




































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