平和に行きましょう。

男やもめ


 男やもめTシャツ。宗三の未亡人Tシャツとセットで作られた一品である。元々四十路も半ばを過ぎて尚女性や家庭に縁のなかった残念な中年親父だったのに、追い討ちとばかりに政府からのスカウトによって男女比率が極振りされた空間にいる羽目になった審神者が諦めにより開き直った末の産物だ。白Tの前方ど真ん中に、縦書きで無駄に男らしいフォントで「男やもめ」と強烈なインパクトを作ったそれは、正直な所刀剣男士らが見た瞬間大号泣が始まる程の不憫さが込められていた。ちなみに「未亡人」シャツはただ発注の際に複数頼むと安くなるから作っただけである。宗三は別の意味で泣いた。

「うおおおおおおおおおお!!!女子だああああああああああああ!!!」
 拝啓、かか様とと様。娘がピンチです。
「女の子!?本当に!?幻覚じゃないよね!」
 
「…来て早々、本当に申し訳ない。悪気はないが、多分好奇心が勝ってしまったんだろうね」
「いえ、お陰で緊張が解れました」
「それは良かった。それお、うちの刀剣が君に触れられないための言霊を付けておいた。滅多な事はないだろうが、鶴丸国永が中々の曲者だから」
「ご厚意ありがとうございます」
「どういたしまして。さて、これから君に鍛刀を行ってもらう。審神者恒例の短刀1口分の資材だが」
「鍛刀させていただけるのなら、是非お願いします。ちなみに、最初に顕現した刀とはどなたですか?」
「顕現なら小夜だよ。初期刀が歌仙でね、中々仲の良い2人組だった」


































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