緑間くんを厨二病と疑う話


前略。
高校生になりました。隣の席の緑間君が怖いです。

おっきいです。
何か、狸とかカエルとかの置物を机の端に置いています。
あと指を何かでぐるぐる巻きにしています。従弟にその話をしたら「僕の知っている人と同一人物じゃなかったら、たぶんアレですね。厨二病というものなのでしょう。そのグルグルを取ったら闇の力が噴き出て世界に破滅を呼ぶという設定です」と言われました。ちゅーにびょう、怖いです。
そんな緑間君に「誠に申し訳ないのだが、その頭部に装着している装飾品を俺に一日貸していただけないか」と迫られ、訳も分からずyesと返し、私のカチューシャがもっていかれてしまったのですが本当に何これ。怖い。

高尾君がそれを見て大笑いして、鎖骨あたりをグーで「黙るのだよ!」と殴打されてて痛そうです。怖い。




「し、真ちゃん…何で苗字さんのカチューシャをそんな哀れな姿に…いや笑ってたけど!面白すぎて笑ってたけどさすがに今のソレはドン引きだよ!?」
「黙るのだよ。これは然るべき処置だ」
「いや…落ち着いて…それ苗字さん見たら泣いちゃうから。女の子の髪飾りとって泣かすとかどこの小学生よ…。これから先の高校生活に暗い影を落とすよ。女の子は、敵に回すと長いし怖いぞ!」
「何か嫌な思い出でもあるのか」
「ある!!」

そう言って悲痛な顔で天を仰ぐ。高尾の過去に一切の興味はないので詳しくは聞かないが、とにかくこの借りたブツをどうにかしなくてはいけない。



「この装飾具が…」

「カチューシャが?」

「装飾具が!蟹座のアンラッキーアイテムなのだよ!出来るだけ離しておきたいが『貴女の頭部の装飾具が不吉なので机を離していただけないか』と言えるか!?普通の精神なら言えないのだよ!なのでこれが最善だ!」

「人から借りた頭部の装飾具を箱に入れて謎の札を貼る真ちゃん、正直、なんか、酷い」

「仕方ないのだよ!」


今日一日だけのアンラッキーアイテムだ。明日に返せばそれでいい。
そして緑間が高尾に止められつつ、名前にカチューシャを返したその結果、







「テッちゃん、電話急にごめんね…私隣の席の子にいじめられてるかもしれない…。うん、なんか、カチューシャがね…封印されて戻ってきた…たぶん設定的には悪霊を封じ込めたとかそんな感じじゃないかな…正直こわい…」


名前が頼れる従弟に『出来るだけ席を離して眼を合わせないようにしておいた方がいいですよ、下手に好かれる方が厄介なタイプです。好感度上がると前世の我が姫とかいいだしますよ』とアドバイスを受けるに至った。結局、緑間真太郎への変な奴扱いは変わらない。


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