ぶっ倒れてるイギリスさんとフランスさんと俺


フランクフルトを売っていたお兄さんから携帯番号と引き換えに台車を貸して貰ったのが約一時間前。
俺の携番知って彼に何の得があるのかは知らないが、この世には優しい人がたくさんいるということを改めて感じました。なので俺一人くらい優しくなくても大丈夫じゃないかなーとか思うんだがどうだろう。
イギリスの町並みは情緒があって素晴らしいのだが、キツイ。
なだらかな上り坂というものは最も足に負担をかけるし、いくら舗装されても石畳の地面はやばい。アスファルトの平坦な道に慣れ親しんできた現代っ子に優しくない。
こんな道を人二人、それも成人男性を乗せた台車を引く俺。
一人捨てたらだいぶ楽なのになぁと、タンコブ付けたフランスさんを見る。
あまりにもアレ(伏せ字)だったのでとりあえず適当に服は着てもらった。フランスさんにパンツを履かせているとき、なんとも情けない気分になったのはたぶん一生忘れられないだろう。
若干のトラウマだ。


妖精とかが居そうな雰囲気のあるイギリスさんの屋敷は視界の先にある。
でかい屋敷なので見えても遠いというオチだ。いっそ見えない方がまだマシだ。辛い。


「うぅ〜ん、もうお兄さんお腹いっぱいだよ。むにゃむにゃ」


!!!!

「今の、フランスさんか…?」

むにゃむにゃって言ったよな?
お腹いっぱいって言ったな?

すげぇ…!こんな漫画みたいな寝言をリアルで聞けるとは!

フランスさんに対する好感度があっという間に上がり、俄然やる気が出てきた俺は、スピードをあげてイギリスさん宅へ向かった。

録音出来ないかな、フランスさんの寝言。


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