閑話休題 怒れるじーちゃんとしょんぼりな俺
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じーちゃんだって極度なオタク精神は悪癖と言っていいと思うし、俺だってあるさ。
「どうして私が怒っているか、わかりますか?」
「ごめんなさい、無意識でした。悪気も悪意も無かったのです」
「だからですよ!」
バーン! と卓袱台を叩くじーちゃん。
じーちゃんは怒るとき絶対に暴力的なことはしないけど、音で脅してくる。
俺はソレが大の苦手だ。
「ごめんなさいって!怒らないでよじーちゃん!」
「いいえ!今日こそは真剣に怒ります!もう取っちめてやりますから今すぐ首を洗ってきなさい!」
「斬るの?斬るの?」
「誰が斬るものですか!脅しです!」
バーン! 2回目。
グーじゃなくてパーで卓袱台を叩いているから余計に音が響く。
俺が悪いのは解ってるよ!だから謝ってるじゃないか!
「昔からの癖じゃないか!じーちゃんだって解ってただろ?今更怒るなよ!」
「昔は小さかったから良かったんですよ!今の名前は規格外です!」
「理不尽!」
「いい加減寝起きの甘え癖は直しなさい!!襲われてるのかと思いましたよ!」
そう、俺の悪癖は『甘え癖』。
しかも寝起きの無意識に出てくる癖だからどうしようもないじゃないか!
確かに20過ぎた大男が甘えてくるのは気持ち悪いだろうが、許してくれ。この業を背負って生きると小学校の卒業旅行の日から決めたんだ。
(二人部屋だったのが幸か不幸か級友をベッドに引きずりこんで枕にしていた)(何があったのかは怖すぎて聞かなかったが、何か恐ろしいことがあったのは確かだ)(そして悪夢は中学・高校と続いていく)
「私の貞操を奪うのは1万年と2千年たってもまだ早いですよ!」
「じーちゃんの貞操なんていらねーよ!」
「ショタじいさんなんて見る人が見たら類稀なる萌えの塊なんですよ!!」
じーちゃん、怒りの矛先が摩り替わった・・・・・・!!
「名前は萌えの何たるかを1ミクロンも理解してない!否、理解しようとしてない!いいでしょう。今から私がみっちりと教え込んであげます。次の祭典のときは貴方をコスさせて売り子に仕立てて見せますよ!」
「やだー!」
これの5日後だったかな。俺が海外逃亡を図ったのは。
(イギリスにて某日を振り返る自分。窓ガラスに映った男の顔は大層疲れ果てていた。かわいそう、俺)
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