少なくとも俺は[友人]だと思っていた


『それはねえだろお前舐めてんのか』
『ご、ごめんなさい』

小さいのにクリフジャンパーが超怖い。











俺の部屋でスヨスヨとスリープモードになっているブラーを置いて、軽く何か食べようと彷徨っていたところをクリフジャンパーと出会った。

『よう』
『仕事終わりか?お疲れ様』
『ありがとよ。情報処理は好みじゃねえからかったるくて嫌になるぜ。お前は?補給か?』
『ああ』
『だったら一緒に行こうぜ』

小柄だが男らしい彼は、もともとは前線に出ていた戦士だ。見た目と違ってキャリアも長く、たぶん俺の倍は生きている。情報員という立場上では俺とクリフジャンパーは同列にいるが、実際はしっかりと上下関係ができているのだ。
というかクリフジャンパー怒ると超怖いしすぐ怒るしで、エリートガードに入ったばかりの頃は彼の姿を見るたびに震え上がった。不服の人事異動直後だったらしくて、日々イラつきまくっていたから怖い怖い。まあその結果、怒られないように必死になって仕事覚えて今ではそれなりに仲良くしてもらっているから良いことだったんだろうと思っている。そう過去の自分を騙しているとも言う。


エネルゴンキューブを生のままボリボリと喰らうワイルドなクリフジャンパーに、自分に淹れるついでにとエネルゴンコーヒーを渡した。『サンキュ』と軽く手をあげられてそれにこたえる。

『…ところでよ、』

コーヒーを飲んだあと、少し言いにくそうに視線を迷わせて切り出してきた。




『ブラーの調子はどうだ?』

『まだ発声回路にエラーが出ているけど、身体の方はだいぶスパークと馴染んだと思う。走行訓練を繰り返しているのだが、徐々に思ったところで停止できるようになってきた』

『そうか』

『気にしているのか』

『…まあな。危うく俺がトドメを刺すところだった』

『知らなかったから、』

『それは言い訳にならねえ。現にナマエは気づいただろうが』


ロングアーム長官。もとい、ショックウェーブにスクラップにされたブラーをその手で破棄しかけた事を気に病んでいるようだ。短気な男だが、その分責任感も仲間意識も強い男なのだ。そんな彼にあんなことをさせようとしていたショックウェーブは極悪人だ。さすがディセプティコン。血も涙もない。実際無いけど。



『友人だからな』

『ああもうそういうのはいい。愛の力ってすげーな』



『愛…?ああ、友愛か。そうだな、すごいだろう』




『……………おい』



あれ?なんか急に温度下がった??



『一応聞いておく。照れずに、嘘を吐かず、真実のみを述べろ』

『まず何故俺にエナジースティンガーを向けているのか教えてくれないか』

『尋問中だ!無駄口叩くんじゃねえ!』

ほわああ!
なにこの赤鬼怖い!!




『ナマエとブラーの関係は、一体何だ?』
『友人に決まっているだろう』





そして冒頭へともどる。


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