巷で噂の魔法使いと兄弟子01


※VDネタ。








目を逸らしたい現実が、そこにあった。


「…よし。ここはカルシファーに任せて俺達は外に遊びに行こうか。」

「えっ…えぇ?」


そう言って、顔馴染みの少年の肩を抱き寄せれば暖炉の方から非難の声が上がる。

いや、どちらかと言えば悲鳴に近いかもしれない。


「どうにかしてくれよォ、ケントっ!」


今にも泣き出しそうな炎の悪魔。

その周囲の空間は目に見えて歪み、今にも闇の精霊を召喚しそうな勢いだ。


ちなみにこの状況を生み出した張本人は今、部屋の片隅で沈黙している。


「そもそもケントが悪いんだぞォっ!?」

「アホか。勝手に期待したハウルが悪いんだろ。」


椅子の上で三角座りをしながら、精神の海にぞっぷりと沈み込んだ兄弟弟子。

当分、こちらに帰って来そうにもない。


「ケントさんっお願いします!」

「…そう言われてもなぁ…」


追い縋るマルクルに一瞬心が揺れた。

確かに揺れたが、それだけだ。


俺の答えは変わらない。


「何で俺がチョコなんて用意しねぇといけねぇんだ?」







時にはターに

甘いばかりではいけません。

(ちなみにサリマン先生にはばっちり花を送ってるがな。)
(っ!?)
(ちょ、ケントさんっ!)
(トドメを刺すのは止めろォっ!)


---------------
テーマ:チョコなしのバレンタイン

次#


戻る

嘘つき、ロンリー。