崖上の少年と幼馴染03
「あー!いたー!」
いつもの公園に行く途中、聞いたことのある声が後ろから聞こえてきた。
何だろう?と振り向こうとしたら、それより先に横を赤い何かがビュンと通り過ぎる。
と思ったら、いきなり手首をつかまれて、
「うわっ!?」
ぐんっ、と引っぱられて転びそうになり、あわてておれも走り出した。
よく見ると、赤い何か、はポニョだった。
いつも宗介と一緒にいるのに珍しく一人で、
ここまで一体どこをどう走ってきたのか、頭や服が葉っぱだらけだ。
「え、な、なんだよっ!?」
「あのねあのねー!そうすけがねー!」
「は、そうす、」
「ポニョにいったのー!」
「、ちょ、まっ、!」
おれが話そうとすれば急に右へ左へ方向を変え、逆に話を聞こうとすればピョンととびはねるポニョ。
そのめちゃくちな走りについていくだけでおれはいっぱいいっぱいだった。
ポニョが宗介の話をしている、ということは何とか分かったけれど。
(そういえば、あれから宗介とあんまり話してないような…)
「ポニョ!ケントっ!」
なんて考えていると、また後ろから声が聞こえてきた。
宗介だ、と思って振り向こうとするとやっぱりポニョが先に動く。
急ブレーキ、Uターン。
手首をつかまれたままだったおれはその勢いのままブンッと振り回され、ほんの一瞬、体が宙に浮いたかと思ったぐらいだ。
「そうすけ!いっくよー!」
「、は」
いや、気付いたら本当に少し、浮いていた。
まるでドッジボールのボールみたいにポニョに放り投げられ、まるでスローモーションみたいに、
宗介と、
目が、
合った。
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(あわてたように両手を広げ、おれを受け止めようとした宗介)
(危ないからやったらだめだって、後で教えてやらないと)
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嘘つき、ロンリー。