飛行機設計技師の少女と幼馴染01
※映画中盤。
※紅い飛行艇修理中。
うちは家族経営で料理店をやっている。
昔じいちゃんが開業し、現在親父が二代目、まだ見習い中だが一応俺が三代目を継ぐ予定だ。
一子相伝なんて大したものではないものの、脈々と受け継がれていくパスタの味はなかなか好評で、ここらじゃうちの店を知らない奴はいない。
ついでにもう一つ。
うちの店にまつわる有名な話があるんだが、
「ねぇケント、聞いた?私達、まるでロミオとジュリエットだって。」
「お前みたいな色気もない女、願い下げだ。」
「何よ!こっちだってあんたみたいな無愛想男、お断りだわ!」
「そうかよ…っと。」
ドン、と置いた木箱の中身は酒やら食材やらが詰まっている。
それを少しバツ悪そうに見たフィオは、俺から視線を逸らした。
「…いつも差し入れありがと。」
「気にすんな。その代わり、今の仕事が終わったら客として食べに来いよ。」
むしろ嫁に来いと親父は言っていたが、これは別に伝えなくてもいいだろう。
ピッコロのじいちゃんも顔を合わせる度に婿入りしろとうるさいからお互い様だ。
そんな感じで、どちらの家も特に犬猿という訳ではない。
強いて言えば、うちのじいちゃんが空賊を嫌っているだけだ。
何でもその昔、酷い目に合わされたとか何とかで…詳しい話は知らないが、それをどこかの誰かが『飛行艇嫌い』にまで飛躍させてしまったらしい。
「、あー、もう!どうしてみんな放って置いてくれないのかなぁ!」
面倒臭そうに頭を掻くフィオの背後で、フィオの親戚らしい少女らがこちらを見ながら楽しそうにしている。
自意識過剰ではなく、多分そういう話だ。
溜息一つ吐いて、言葉を選ぶ。
「お前、俺のパスタ好きだろ?」
「…うん。」
「俺もフィオの作る飛行艇、楽しみにしてる。」
それで十分だろ。
そう言って自分より少し低い位置にある、幼馴染みの頭を撫でてやれば、ようやくフィオは笑ってくれた。
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男女間に友情は成立しない?
それでも俺らはこれを友情と言い張ってやるさ。
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アンケートより。
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嘘つき、ロンリー。