空軍少佐と義弟01


俺の兄は、それはもう誰もが認める立派なお人である。

正確に言えば兄ではなく従兄弟に当たるのだが、まぁそれはとりあえず脇に置いておくとして。


「フェラーリン少佐。」


そう、フェラーリン少佐。

それが一応、俺の兄に当たるお人なのだが、


「………」

「フェラーリン少佐?」


上司から書類を預かった。

その受け渡し相手をたまたま廊下で見かけた。

そして呼び止めた。


別に俺は何も間違ったことはしていない。

していないはずなのに、相手はこちらを向いたまま動かない。


「あの…?」

「………」


心なしか淋しげな、ファンである女性陣が見たら溜息を吐きそうなほど切なげな表情だ。

かく言う俺も少しばかり罪悪感が首をもたげてしまい、こっそり周囲を見渡した。


そして誰もいないことをよく確認し、一息つく。


俺の兄は、それはもう誰もが認める立派なお人だ。

俺も認めている。


だが、


「……兄ちゃん。」

「どうした、ケント。」


途端に浮かべられる、それはもう柔らかな、慈しみに満ち溢れた笑み。

ファンの女性陣が見たら、卒倒確実だろう。


かく言う俺も少しばかりの眩暈を覚え、思わず頭を抱えた。


ちなみに、『飛行艇乗りって奴はどこかしら子供じみたところがあるもんだ』というのは某先輩の言葉だ。




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うちの子に限ってそんな!
まさに『そんな』心境

(公私混同は止めましょうよ、少佐。)
(…もう私のことは兄と呼んでくれないのか?)
(いや、だから…)


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アンケートより。
リクエストありがとうございました!


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嘘つき、ロンリー。