空軍少佐と義弟02
俺には目に入れても痛くないほど可愛い弟がいる。
正確に言えば弟ではなく従兄弟に当たるのだが、正真正銘の『家族』となった今、それは大した問題ではない。
問題なのは、
「最近、ケントが冷たいんだ…」
そう言い放った瞬間、向かいにいたマルコの視線がより一層冷たいものに変わった気がした。
「急に呼び出すから何かと思えば…」
空軍も暇なんだな、と皮肉るマルコに「重要事項だろ」と言い返せば、鼻であしらわれた。
「まさか…お前が何か唆したんじゃないだろうな?」
「妙な言い掛かりはよせよ、フェラーリン。」
確かマルコの現役時代、ケントは「先輩!先輩!」と懐いていなかっただろうか。
それも兄である俺を差し置いて、だ。
「ねぇ、フェラーリン。」
ギリギリと目の前の豚を睨んでいると、不意に和らげな声が思考を遮る。
つられるようにしてそちらを向けば、苦笑するジーナと目が合った。
「あなた、ケントが冷たいって言うけど具体的に言えばどんな感じなの?」
「あぁ、それが…」
そう言えばジーナも、ケントから姉のように慕われていたはず。
だがマルコと違い、こちらは納得が出来る。
勿論、ケントの兄弟の座は譲れないが、二人並んでいるのを見ると微笑ましく思えて…
「…ジーナ?いつからそこに?」
さっきまで向こうの席でケントと一緒にいなかったか、と続ける前に「んんっ」と誰かが咳き込んだ。
「深刻な顔して何を話しているかと思えば…誰が冷たいんです?」
俺には目に入れても痛くないほど可愛い弟がいる。
少し背伸びをして、大人っぽく見せようとする可愛い弟が。
「……いや、何でもない。」
結局、何をしていても可愛いことには変わりがないんだ。
もうしばらく様子を見ることにしよう。
そう決めた俺は、背後に立ったケントへと振り向き、笑顔で隣の席を進めた。
ちなみに反抗期なんて言葉は、俺は認めない。
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よそはよそ、うちはうち!
…ところで、『よそ』ってどこですか?
(反抗期ってお前…幾つのガキだ?)
(ほら、ずっとこの調子で困ってるんですよ…)
(ふふっ、確かにこれじゃケントが悩むのも分かるわ。)
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アンケートより。
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嘘つき、ロンリー。