東の青年と石火矢衆01


東から、タタリ神の遺恨を追ってやって来たと言う一人の青年。

その何かが琴線に触れたらしいエボシ様はその青年をいたく気に入り、踏鞴場への滞在を許したとのこと。


そこに異論を唱えたのは側近であるゴンザ殿だ。


「あんな得体の知れぬ者、万が一何かあったら…っ」

「ならば見張りでも何でも付けておけば良かろう…そこの者。」

「え、あ、はぁ。」


そして運悪くそんな二人の側をたまたま通り掛かった挙げ句、面倒事に巻き込まれた石火矢衆が一人。


「歳が一番近そうだな…名は何と言う?」

「えっと、ケントと…」

「ではケント。あの者の世話役、任せたぞ。」

「…は?」


何を隠そう、この俺だったりする。







「どうした、ケント。」

「あぁ、すいやせん。ちょっと昔を思い出しちまって…」


そんな昔でもないが。
というか何で俺がこんな目に。


そう目頭を押さえていると、「大丈夫か?」と気遣わしげに俺の顔を覗き込むアシタカ殿。

俺と大して歳も変わらんはずなのに、実に好青年だ。

何でも郷里に残してきた弟分に俺がよく似ているとかで、世話役兼見張り役の俺が周りをうろついても何も言わない。

むしろ笑みを浮かべながら、向こうから構ってくるほどだ。


その純粋な好意が、余計に俺の胸を突き刺す。


それから、


「…旦那、俺の顔に何か付いてますかい?」


事あるごとに視線が痛い。


「いや、綺麗な顔をしているのに隠すのは勿体ないなと。」

「…野郎に言う台詞じゃねぇですぜ、それ。」


ついでに事もなげに吐かれる言葉が耳に痛い。


これさえなければなぁ、と思わず溜息を吐いた。




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勘弁してくだせぇよ、エボシ様。

こういう仕事は牛飼いにでも回してだせぇ。


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アンケートより。
リクエストありがとうございました!


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嘘つき、ロンリー。