あかイおに

あでやかに


赤き髪。

赤き肌。


ふと金の眼と視線交わり、


鬼は、わらった。








「うぃなぁぁぁっ!!」


よく分からない掛け声と共に拳を突き上げるケント。

その活き活きとした姿が眩しくて、私は思わず目を細めてしまった。


「っ、アシタカ様!アシタカ様!今の見ました!?俺渾身の右ストレート!」

「あぁ、よくやったな。」


そして駆け寄って来たケントの頭を撫でようとし、


「アシタカ。」


寸前でヒィさまの制止が入る。


そうだった。

ケント可愛さに目が曇り、危うく本来の目的を忘れるところだった。


「なぁ、ケントや…」

「はいっす!」

「これでもう何度目になる?」

「?えっと…四度目っすかね…?」


まるで幼子に問い掛けるように、そうケントに優しく尋ねるヒィさま。

その目はどこか遠く、具体的に言えばケントの背後に横たわるタタリ神だったものへと向けられていた。


「そう、四度目だな…」


度重なる、タタリ神による謎の襲撃。

幸い、それらを迎え撃つケントのおかげで今のところ死傷者は出ていないが、


「そこでそろそろ大本を探し出し、叩こうと思うのだが…」


何となく流れを察したらしいケントが顔を顰める。


「俺は行かないっすよ。」

「ケント。」

「だってアシタカ様!アシタカ様のお傍を離れることになるんすよ!?そんなこと考えたくもな」

「そのアシタカが行くのだが。」

「全力でお供します!」


そしてヒィさまの言葉に即答するケント。

その姿はまるで初めて出会った日のように、頭から足先まで血とも怨念とも呼べぬもので赤く染まっていた。





艶やかに


『あんたも、俺が恐いか?』

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嘘つき、ロンリー。