大泥棒 対 名探偵

仲間


「これって、本当に誘拐なんじゃ…?」

「誘拐なんて人聞きの悪い!これも人助けよ、ひとだすけ!」


泥棒が何を言っているんだか。

そう口にしかけた瞬間、車がカーブに差し掛かり、慌てて膝の上の小さな身体を抱え直す。


エドガワコナンという名のその少年は何やら考え込んでいるようで、警察の変装を解いた俺達にまだ気付いていないらしい。


すると、またカーブ。


今度は逆だ。

油断していたせいで、左に座る五右ェ門の方へ身体が傾いた。


「っ、悪いっ。」

「いや、構わん。」

「しっかし、狭ぇな…」


後部座席に男が三人、狭いのも無理はない。

そもそも今回の行動は全て「四人」を想定していて、



「なによ?私に降りろって言いたいわけ?」



助手席の不二子が、まるで俺の心を読んだかのように振り返る。

一瞬ドキッとしたものの、だがその目は俺の右隣の次元へと向けられていた。


次元は舌打ちし、顔を背けて視線を窓の外へ。


「まぁまぁ。不二子にはまだ、そのガキンチョのことでやってもらうことがあんのよ。」

「そうよ。それに、だったらケントを置いてきたら良かったんじゃない?」

「え、」

「何?」

「キース伯爵からヘッドハンティングされていたみたいだし。」

「あぁ?」

「いや、あれは」

「こんな稼業より、よっぽど向いてると思うけど?」


その瞬間、不二子の視線が次元から俺へと移る。


いたずらっぽく細められた、目。


「おい、不二子。いい加減に」

「あの国に、」


大きく息を吸い込んだ。





「あの国に、俺の居場所はない…と思う。」





静まり返る車内。


「…そう。ならいいけど。」


あっさりと引き下がり、さっさと前に向き直った不二子。

その様子に思わず呆気に取られていると、両サイドから堪えるような笑い声が聞こえてくる。

ルパンもまた、笑っていた。


「んじゃま、仲直りも済んだということでー…流石の名探偵もお手上げって顔だな?」





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(仲間外れはいけません!)


the end.

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嘘つき、ロンリー。