杉本と福田と同級生01
「お父さんは玄兎をそんな子に育てた覚えはないぞォ!」
福田がトイレから戻ってくると、そう杉本が教室中央で仁王立ちし、声を荒げているところだった。
その前では玄兎が何故か、パンツ一丁で床に正座している。
「何これ、どういう状況よ?てゆーか杉本、お前は玄兎のお父さんじゃねーだろ。」
「おー、福田ァ…ちょうどいいところに来たな、お前からも玄兎に言ってやれ。」
「だからその前に状況説明、マジで頼むわ。」
「ほら、前にイジメられっ子がマッパで『500円ちょーだい』ってやってたことあっただろ。アレよ、アレ。」
「あー、あったなぁ、そんなん……え?まさか玄兎、アレやったのか?それで脱いでんのか?」
「いや、脱いでも金もらえなかったら俺、脱ぎ損じゃん?だから普通に制服着たまま『5,000円ちょーだい』って。」
「ただのカツアゲじゃねーか。」
「いや、金もらったらすぐ脱ぐつもりだったんだよ、いやマジで。実際こうしてパンイチまでいってるわけだし。」
「ただのストリップじゃねーか。」
「まぁ、フルチン寸前に杉本のソバットが相手に炸裂したんだけどな。ちなみにお金の返却は受け付けておりません。」
「ただの美人局じゃねーか。」
そもそもイジメられっ子のアレはイジメられていたのであって、玄兎のように金を稼ごうとしていた訳ではない。
しかし、玄兎の裸に金を払うやつがいたことも驚きだったが、この学校に5,000円もの大金を持っている人間がいたことにも驚いた。
「で、どう思うよ?福田ァ…」
一通り事情を聞き終え、はぁ…と溜め息を吐いた福田。
そして杉本の隣に並び、杉本と同じように両腕を組んで玄兎を見下ろすと、
「お母さんは玄兎をそんな子に育てた覚えはありませんよォ!」
「そうだそうだァ!反省しろ、反省ェ!」
「ごめんなさい!」
そんな三人の姿を微笑ましそうに眺めながら、「福田クンも、玄兎クンのお母さんじゃないよね…」と一人ツッコんだのはイジメられっ子だった。
悪気はありませんでした。
(と、反省文を一枚。)
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嘘つき、ロンリー。