功介と教師01
青春真っ盛りの生徒達に囲まれていると、時折感傷的な気分にさせられてしまう。
いつだったか、そう笑いながら同意を求めてきた同期に対し、「自分はそこまで年を取っていない」と反論したことがあった。
だが、これはきっと、そういうことなのだろう。
「白兎先生?」
訝しげに眉を顰め、こちらを見つめる男子生徒が一人。
最近、その姿を見る度に奇妙な感覚に襲われる。
その隣に女子生徒が立ち、また別の男子生徒がその中に加わると、それはより一層強まって、
「俺の顔に何か付いていますか?」
「、あー…いや、…」
あの時笑っていた同期の姿が、不意に脳裏を過った。
認めなければならない。
俺も年を取ったもんだと苦笑して、肩を竦めてみせた。
「お前ら、俺の昔馴染みによく似てるよ。顔とかじゃなくて雰囲気がな。」
しかし、そうなると立ち位置的に俺は『紺野』か。
こんなオッサンが現役女子高生と一緒だなんて申し訳ない限りだが。
と無意識に口に出していたらしい。
それを聞いた津田は一瞬、考えるように黙り込んだかと思えば、フッと笑みを浮かべた。
どこかの誰かによく似た、大人びた笑みだ。
「白兎先生は、真琴より可愛いよ。」
言い方までそっくりだったが、それは俺自身をからかった、というより俺を通してこの場にいない紺野の方をからかったのだろう。
だから俺は「紺野が聞いたら怒るぞ」と笑い返し、津田の肩を軽く叩いてその場を後にしたのだった。
ノスタルジア症候群
(過去ばかり見ていると現在が見えない)
(だから、背後からの視線にも気付かない)
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プチ☆夏フリリク企画より。
企画へのご参加ありがとうございました!
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嘘つき、ロンリー。