理一と友人01


「でん、わ…鳴っ、てる…」


辛うじて言えたのは、それだけ。

だが目の前の男にはそれで十分だったらしく、一瞬躊躇った後、困ったように笑った。


「…ちょっと出てくるよ。」


そして理一は俺の上から退くと、携帯を片手に部屋から出て行った。

その姿を最後まで見届けて、ようやく一息吐く。


(、あ、っぶねぇなぁ…)


まさか旧友に盛られるとは思わなかった。

あまりにも唐突過ぎて、反応出来ずにそのままうっかり流されるところだった。



『好きだ、白兎。』



「……あー…」


さて、これからどうしよう。

逃げようにも生憎ここは俺の家、むしろ向こうを追い出す方が有効だろうが、


(……対峙しても、勝てる気がしねぇ…)


相手は一枚も二枚も上手の、あの理一だ。

抵抗しようが受け入れようが、結果は同じだろう。


「……くそっ」


あいつが電話を切り、戻って来るまで、



残り数十秒。





【とりあえずの猶予】

それはあって、ないようなもの。


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※元拍手お礼文。

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嘘つき、ロンリー。