リドルとハリーの友人01


ふぁ、と聞こえてきた欠伸は、これでもう三回目だった。


「眠そうだね、白兎。」

「ん?んー…」

「昨日は遅かったの?」

「いやー…」

「まさか勉強でもしてたんじゃないだろうな?試験前でもないのに?」


誰かさんの病気が移ったんだ、とロンが笑えばハーマイオニーが眉を顰める。

そんなやり取りをぼんやりと聞き流しながら、白兎はガリガリと後ろ頭を掻いた。


「ちゃんと寝てるはず、なんだけどなぁ…」


むしろ同室の誰よりも早くベッドに入っている。

下手をすればベッドに入ることなく、自分でも気付かぬまま、夢の中へとー…


「何か…そう、夢を見るんだ。」

「夢?」

「しかも毎晩、同じ夢のような気がする。」


そこはホグワーツの、どこかの廊下のど真ん中。

知らない生徒が自分を呼んでいる、夢。


正確に言えば呼ばれているのは自分の名前ではないのだが、夢の中の白兎には勿論その違和感がない。


「何て呼ばれるの?」

「さぁ?何て呼ばれてたかなぁ…」

「分からない?」

「だって夢だし。」


人違いなら迷惑な話だよな、と笑う白兎の目元にはうっすらと隈のようなものがあった。

それに初めて気が付いたハリーとロンは顔を見合わせて、ハーマイオニーは確認するように白兎の顔を覗き込む。


「ねぇ、マダム・ポンフリーに診てもらったらどうかしら?」

「いや、さすがにそこまでは…」

「でもあなた、ひどい顔色よ?」

「え、そんなに?」


反射的に自分の顔に触れたものの、触ったところで分かるはずもなく、結局白兎はそれも聞き流すことにしたらしい。

そして「あぁ、そうだ」と何か思い出したように、白兎がハリーへと向き直って、


「ところで、なぁ、リドル。」




「え」






「あ、悪い。間違った。って、何をどう間違えたらハリーがリドルになるんだろうなぁ。」


そう自分で言いながら自分で笑う白兎。

だが、他の三人は笑ってはいない。


そして今度は三人で顔を見合わせた。


「大体、リドルなんて知り合い、周りには一人も」

「ねぇ、白兎。」

「うん?」

「ダンブルドアに相談しよう。」


いや、さすがにそこまでは…

と同じように言いかけた白兎だったが、三人の真剣な表情にその言葉を飲み込んだのだった。




安眠枕を所望します

後日、白兎のベッドの下から出てきた古い「何か」を、ダンブルドアが笑顔で回収していったという話。


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七周年企画より。
企画へのご参加ありがとうございました!


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嘘つき、ロンリー。