白子と警官01(+空丸)
※原作終了後。
「空丸くん、お疲れ様。」
監獄への橋渡しを終えて戻ると、白兎さんからそう労いの声を掛けられる。
それに「白兎さんもお疲れ様です」と返して、舟から降りた。
「無事、護送が終わって何よりだよ。」
「そうですね。いつもなら脱走やら何やらあって、一騒動ですもんね。」
「…本当に面目ない。」
「え、あ、別にそういうつもりじゃ…っ」
軽い雑談の流れでつい口が滑り、白兎さんが頭を下げるのを見て慌ててしまった。
すぐに謝ろうとしたけど、そこに「白兎!」と違うところから声が掛かり、遮られる。
「ごめん、ちょっと待ってて。…どうした?」
「この後のことなんだが、―…」
白兎さんが同僚らしい他の警官と話し込み始めてしまい、少し手持ち無沙汰になってしまった。
ぼんやりと、その後ろ姿を眺める。
(…白子さんもだけど、白兎さんみたいな兄貴も欲しいよなぁ。)
真面目でしっかり者、仕事中に何か失敗することもない。
白子さんとはまた違う、憧れ。
自分と同じように『上』には苦労していると聞くし、もしかしたら親近感のようなものもあるのかもしれないが。
「空丸くん?」
「え、あ、はい!」
「何か考え事?待たせてごめんね。」
「あ、いえ…」
いつの間にか戻ってきた白兎さんに、少し複雑な思いが浮かぶ。
(…こんないい人が、苦労するなんて…)
何か良いことが、小さなことでもいいから幸せになってくれたら。
そう思い、ふと空を仰いだ。
「早く、晴れるといいですね。」
「…そうだね。」
つられるように見上げた白兎さんの目元が、柔らかく細められる。
【細やかな願い】
(いつだったか、貴方は言っていた)
(あの『白』を太陽の下で見てみたい、と)
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嘘つき、ロンリー。