西谷と烏野バレー部員02
「てか、俺が本気で惚れたって言ったらどうすんべ?」
「別に何も問題ねぇだろ。」
「…………」
西谷のすごいところは、その言動に一切迷いがないところだと俺は思う。
そして、もしそれが失敗したとしても、きっとくじけたりはしない。
正に竹をスパーンッと割ったような性格。
あまりにも綺麗にスパーンッとやってくれるので、時々見ていて怖くなることもあるのだけれど。
大抵の場合は、迷っている自分自身がバカらしく思えてしまう。
(本当、無駄な悪あがきだよな…)
ということで、そろそろいい加減にしてみようか。
言い訳ばかり積み重ね、真っ直ぐな西谷の眼差しから逃げ続けていた俺。
まぁ、相手は普段、龍と一緒に『潔子さん潔子さん』と言っているような奴だけど。
いや、潔子さんの美しさは崇め奉って然るべきもので、俺も普段は一緒になって『潔子さん潔子さん』と言っているけど。
とにかく腹は括った。
俺、この試合が終わったら告白するんだ…
「先輩、それ完全に死亡フラグ。」
「黙らっしゃい、そこのメガネ。人のモノローグにケチを付けるんじゃない。」
「いや、思い切り口に出てたし。」
そういうのは黙ってそっとしておくのが大人のマナーってやつだ。
なっ、西谷?
「って、あれ?ノヤは?」
「…さっき日向が何か見つけて、そっちに二人で走って行きましたけど。」
振り向けば西谷がいない。ついでに日向もいない。
ただ一人、居心地悪げに立っていた影山に聞けば、そう言って人混みのある方向を指し示すのだった。
…はい、セーフ!ギリギリセーフ!
(やっぱり神は俺に「告白するな」と言っている…!)
(いや、またそうやって逃げちゃ駄目でしょ。本当いい加減にした方がいいですよ、先輩。)
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嘘つき、ロンリー。