夢駆け作者、刀を見つける(1)

■ ■ ■


 電車で揺られてたどり着いたホテルは綺麗なものだった。和風の建物ではなく外装も内装もまるで美術館や外国の城のようである。チェックインを済ませに向かった環たちと別れ、展示室はこちらと書かれた方に五人が向かえばスタッフがチケットを確認していた。チケットを見せればそれはたいそう驚かれたのであるが。チケットが本物かどうか確認されたあと、併設されたカフェで待機する様に言われたため5人はそちらに移動した。

「総じてあまり好きな趣味じゃない。俺は利用しない」

 コウヘイはソファに座りながらそうつげる。ミドリは首を傾げた。

「そう? 私は洋風のお城っぽくて好きだけどな」
「海外に行けば済む話だろう」
「まぁ、海外の人には日本に来てまで向こうのお城みたいな場所に泊まらないだろうな」
「え、でも、海外の観光客っぽい人が多くないか?」

 リョータは辺りを窺いながらそう告げた。ミドリもまた周りを伺う。確かに海外の人もちらほらみえる。コウヘイは「あまり見ない方がいいぞ」と腕を組んだ。ハルがすこし眉間に皺を寄せながら口を開く。

「このホテル、なんだか臭いねー」
「臭い?」
「それは俺も思うぜ。なんか絶対ある」

 ケイマもそう言って口元を隠しながら告げた。ミドリは「ははーん」と笑いながら冗談っぽく、学生っぽく口を開く。

「海外ならきっとこんなホテルにはカジノとかありそうだよねー」

 普通の会話するくらいの声だ。騒いだわけでもないし、周りが静かすぎるわけでもない。しかしながら、その瞬間五人に視線がむいた。ケイマはヒラヒラと手を振った。

「ないない。今の日本じゃありえないから」
「そりゃそうだ」

 ケイマはミドリをみる。ミドリもケイマをみる。少し考えて、ミドリは口を開いた。

「そういやケイマ、ケイマは刀より建築の方が気になるんじゃない?」
「バレたか。ちょっと見てまわりたい」
「私はリョータさん達と先に刀を見てくるし、建物の中見回って来たら? なんかあれば連絡するし」
「おー、そうする。展示室結構量ありそうだったし、ミドリ達がゆっくり見てまわってたら合流はできるだろ。コウヘイはどうする?」
「……ケイマについて行こう」
「ハルくんちゃんはどうする?」
「うーん……」
「お前は美術品の勉強をしろ」

 コウヘイの言葉にハルは「はーい」と元気よく返事をした。

TED!UM