伍拾壱:何で「瑪瑙」なんですか?
『いや、何でって聞かれてもねぇ…。翡翠にそう名付けられたからとしか…』
山姥「翡翠に聞いてみたらどうだ?」
『あー…まぁ聞いても良いけど。あいつ答えてくれるかな…』
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山姥「どうだった?」
『うん、忘れたって』
山姥「そうか」
『ま、それは嘘だろうけどね。照れ臭くて教えたくないんじゃないかな。「んなことで連絡寄越すな!!」って怒鳴られた』
山姥「そ、そうか…」
伍拾弐:瑪瑙さんの、第一印象教えてください。
瑪瑙さんに顕現された、第一印象は?
主に最初に会った時の感想を是非。
初期刀である山姥切くんと初めて出会っての
第一印象と最初に発した一言とは?
『うわ、第一印象ばっか!』
山姥「それだけあんたの印象を知りたがってるってことだろう」
『俺の印象ってそんなに気になるの?』
山姥「あんたの気性には俺も驚かされたからな」
『ふーん…。じゃあ、クニから見た俺の第一印象は?』
山姥「…そうだな。色んな意味で恐怖を感じた」
『へぇ…。やっぱり荒れてたから?』
山姥「それもある。が、あんた自身があんたの命を軽く捉えていたこと…、笑ってるくせにその気になればすぐに身を投げ出しそうなくらい行動が危うかった。せっかく喚ばれたのに生きる気力の無い主なのかと初めはハラハラしていた」
『…そっか。だから最初にあんなこと言ったんだな』
山姥「その目、気に入らないな」
山姥「俺を山姥切の写しとして見る目はごまんと見てきたが、どの人間とも違う嫌な目をしていた。そして案の定…」
『…………』
山姥「……ま、あの後からはだいぶ変わったけどな。今は良い目をしているし、あんたに喚ばれて良かったと思っている。きっと燭台切や薬研たちもそう思っているだろう」
『…そうか』
伍拾参:山姥切国広様、薬研藤四郎様に
質問させて下さい。
顕現された時と今では瑪瑙様の印象は
変わりましたか?
どんな風に変わり、また変わらないところ
などもお教え頂けたら幸いです。
『お、これもさっきと同じ感じかな?』
山姥「薬研も必要か」
『だね。やげーん』
薬「なんだ?」
山姥「っ!どこから…っ」
薬「ずっといたぜ?大将の懐に」
『この間の誉は薬研だったからね。ご褒美は懐が良いって言うから』
山姥「……この暑いのに?」※真夏
薬「ははは(あんたが言うか)
俺っちだって短刀だ。大将の懐に収まりたいって願望はあるさ」
『で、クニ、薬研。印象は変わったってことで良いの?』
山姥「そうだな。変わってなかったら俺だってこんなに話しはしない」
薬「俺っちも同感だ。怖かったからなぁ初めて会った時の大将」
『あはは、薬研もか。じゃあどんな風に変わった?』
山姥「…答えるのが難しいが、前までは死んだ烏のような目をしていた」
『か、からす…?』
薬研「あー、確かに烏っぽかったな」
山姥「真っ黒で何見てるんだかわからない目だった。今は…あの頃と比べると別人だな」
薬研「だな。瞳に光が射したというか」
山姥「例えるなら宝石ってところだろう。時々砕けそうに危ういのは変わらないが、以前より生きることが楽しいと感じているように見える」
『へぇ…』
薬「ほぉ…」
山姥「!な、なんだ?違うならそう言えば…」
『いいや。俺の気持ち、ちゃんとわかってくれてるんだなぁって。さすが俺の自慢の刀だ』
山姥「!!」
薬「はは。山姥切がそういう表現を使うとはな」
山姥「う…」
薬「だが、俺も同じように思ってるぜ大将。以前とは別人のようだ。人生、楽しめてるか?」
『…そうだね、楽しいよ。ま、危ういとこは今もちょっとはあるんだろうけどさ。でも前よりはマシになったって自覚もちゃんとあるから。今後も頼りにしてるよ』
山姥「…ああ」
薬「おう」
燭「主〜、クニく〜ん、薬研く〜ん。そろそろ休憩にしない?おやつとお茶持ってきたよ」
薬「お、燭台切の旦那。今日はプリンか」
山姥「!!」←プリン大好物
『光忠良いところに!お前もこの調査書協力して』
燭「調査書?」
『次行ってみよー』
燭「え?えっ?説明無し!?クニくんもうプリン食べてるし!!」
山姥「(……旨い)」もぐもぐ…
伍拾肆:人の形に成って
一番驚いたことは何ですか?
『光忠が来たところでちょうど刀剣への質問だ。クニはプリン食べてるし…、じゃあ光忠ゴー』
燭「ええっ?そ、そうだな…驚いたこと…。自分で自分を扱って戦うことかな。まさか肉体を得て自分を振るうことになるなんて思ってもみなかったし」
『あはは、そりゃそうか。私生活では?』
燭「主がまさかあんなに料理上手だなんて想像つかなかったな。寧ろゲテモノを生み出しそうなイメージだったんだけど」
薬「確かに…。野菜とか買ったことも無さそうだったな」
『はは!それも納得だね!』
燭「(あの頃の主、見た目が物凄く怖かったからなぁ…。今とは別人だよね…)」
伍拾伍:山姥切から見た
瑪瑙の長所と短所は何ですか?
山姥「お、俺に聞くのか?」
『プリンは食べ終わったね。長所は?』
山姥「飯が旨い」
燭「料理上手ってことだね。僕もそう思う」
『俺のイメージは料理で定着してるね。短所は?』
山姥「…時々"やんちゃ"が出る」
『あーー…』
薬「だなぁ…。キレると手がつけられないどころじゃない。俺っちでも怖くて近づくことすらできん」
燭「そうだね…。言葉遣いとかもまだ抜けないね」
『意識してないとどうしてもなぁ。悪い、気を付ける』