漆拾壱:薬研と一日二人っきりになるなら
何をしますか?
薬「…おい、なんで俺っちとの質問が多いんだ」
『調査に必要なのでは?』
薬「……で?何をしたいんだ大将は?」
『薬研は何かありますか?』
薬「俺っちは大将のしたいようにするだけだ」
『…では、お話ししていましょうか』
薬「それだけ?」
『はい。兄弟のこととか、昨日は何があったとか、もっと昔のことでも構いません。私の知らない薬研のことを沢山教えてほしいです』
薬「今と大して変わんねぇぞ」
『それでも良いのですよ。二人っきりだというのなら、共にいる時間をゆっくり満喫したいです』
薬「…そうか(俺っちも…あんたと…)」
漆拾弐:いずれは、シロちゃんにも好きな人
(もしかしたら男士の中とか…) が出来たら
応援する?やっぱり少し反対?
あとシロちゃんの相手になる条件としては
クロさんより強い人がいいですか?
薬「お?今度はシロか」
『シロに好きな人…』
薬「応援か?反対か?」
『応援しますよ、勿論。他ならない私の妹が選んだ人なら心配しなくても大丈夫でしょう』
薬「(余裕だな…。茶ぁ啜ってやがる…)
条件とかは?大将より強い男ってのもなかなかいねぇと思うが」
『そんなことはないと思いますが…。ちゃんとシロを守ってくれるなら良いです。それが条件ですかね』
薬「…もし守れなかったら?」
『消します』
薬「け…っ消し…!?」
『冗談です』
薬「(嘘だッ!!目が本気だったぞ!?)」
『まぁ…でもシロを幸せに出来なかった時は、二度と近寄れないような呪でもかけますね、たぶん。シロがそれを許してくれるならですが』
薬「(許すんだろうな…。シロを想う男は大変だ…)」
漆拾参:好きな動物は?
『カピバラです』
薬「シロの部屋に寝そべってたやつか?」
『はい。実物はまだ見たことないですが、テレビで温泉入ってぽけーってしてる姿を見るだけでももの凄く癒されます…』
薬「!!(た、大将が…っ!大将がぽわ〜んって!!ぽわぁ〜んって!!!)」
漆拾肆:クロさんはとても強いそうですが出陣禁止令
が刀剣男士の皆さんから出ていますよね?
しばらく戦っていなくて腕が鈍ったりは
しないのですか?
それとも自主稽古や手合わせなどは欠かさず
しているのですか?差し支えない範囲で
教えて下さい!お願いしますm(_ _)m
『そうなんですよね…。意外と体力維持が大変で…』
薬「いや、大将は体力維持しなくたって良いだろう?戦うのは俺たち刀剣の仕事なんだし…」
『そんな訳にはいきませんよ。薬研たちの上に立つのは私なのですから、男女差はあれど強くいなくては』
薬「(別に構わねぇんだけどな…弱くても)」
『で。体力維持の仕方ですが、私は毎日内番を手伝った後に鍛練しています。軽いところから腹筋、背筋、腕立て。本丸を十周してから竹刀で素振り。時々日替りで手合せしている方たちと打ち合っています』
薬「今のところやったのは最初の長谷部の旦那と?」
『和泉守、大倶利伽羅、加州、大和守…』
薬「…結構やってんだな」
『あと岩融です』
薬「い、岩融の旦那も!?」
『はい。竹刀だと調子が狂うとか言っていましたけど、やはり身体が大きいのもあって力強いですね』
薬「…聞いて良いのかわかんねぇけど、どっちが勝ったんだ?」
『薬研はどっちだと思います?』
薬「(そう聞くか…)…大将か?」
『…………』
薬「…………」
『さぁ、次の問に…』
薬「おいっ!結局どっちだ!?」
『まだまだ負けませんよ、私』
薬「!!(強ぇ…。俺っち勝てんのか?)」
漆拾伍:薬研くんに質問ってありでしょうか?
ありなら、もし人間になって現世へ行けたら
クロちゃんと何したいですか?
ちなみにこれはクロちゃんが薬研くんと
でも構いません。
薬「俺っちの調査が入るのか!?」
『ほぉ…?薬研が人間になれたら私とやりたいことあるんですか?』
薬「人間…。今も実際人の身は与えられてるからなぁ」
『でも、今のままだと現世では呪をかけなければいけません。そういうのが無かったら?』
薬「…その時は、大将の行きたい場所に行って大将のやりたいことを一緒にやるかな」
『私ので良いのですか?薬研がやりたいことは?』
薬「現世に何があるかなんて俺っちの方が知らねぇし、大将はこれまでずっとシロや俺たち刀剣のことばっか考えて生きてきたんだろ?なら、今度は俺が大将をうんと甘やかして欲望に応えてやる番だ。それが俺っちのやりたいこと」
『……ありがとう』
薬「!おう(敬語とれた…)」