陸拾陸:複数人でもいいのですが、誰かと
    これはいつかしたいなってことありますか?


『まず薬研と手合せは絶対です』

薬「″絶対″か?」

『はい』

薬「(…こりゃ覚悟するしかねぇな…)…他は?」

『あと、シロが退院したら沢山…』

薬「たくさん?」

『…やりたいこと沢山ありすぎて頭の中ごちゃごちゃです』

薬「…そうだよな。たった一人の妹との時間だし」

『夏は花火大会、秋は紅葉狩り、冬はゆきだるまを作って、年越したら一緒に初詣…』

薬「(…なんだ、ちゃんと欲あるんじゃねぇか)」

『で、また春になったら皆さんとお花見ですね』

薬「そこは″皆″と?」

『はい。それまでの行事も勿論シロだけじゃなく皆さんと一緒に。沢山の人と楽しい思い出を沢山作りたいです』

薬「…そうか(思い出、沢山作ろうな。大将…)」





陸拾漆:クロちゃんが刀剣男士の衣装を借りられる
    なら、誰のを借りますか?


『これは大きさとか関係なく答えて良いのでしょうか?』

薬「良いんじゃねぇか?」

『なら、今剣と加州です』

薬「また意外なとこいったな…」

『そうですか?』

薬「ああ。理由聞いても良いか?」

『今剣はあの一本歯の下駄で軽々と飛び回ってる姿がいつ見ても凄いなぁと思ってて…、下駄だけでも一度は履いてみたいなぁと』

薬「まぁ確かにあの抜群の安定感は凄いよな。俺っちには真似できん。加州は?」

『これは以前にシロから言われたのですが、いつか私が加州の服を、シロが大和守の服を着て写真を撮ろうと。凄く楽しみにしていたのでやってみるなら加州です』

薬「成る程。言われてみりゃ加州と大和守の組合せと大将とシロって似てる気も…」

『私も同じことを思いました。あ、その時は加州と大和守も含めて衣装交換しようねとも言っていました』

薬「は?それって…」

『加州と大和守が私とシロの服を着ることになります。乱も一緒になってその話を聞いた時はノリノリでした』

薬「おいおい…(やめといた方が…)」





陸拾捌:好きな色はなんですか?


『白と黒です』

薬「好きな色まで姉妹の渾名か」

『別にそれだけじゃないですよ』

薬「じゃあ、なんで?」

『…白って凄く綺麗じゃないですか。″白″という色としてそこに存在しているのに、染まろうと思えば様々な色に着飾れる。着飾って、それが嫌ならまた″白紙″に戻る』

薬「…………」

『逆に黒は何色にも染まりません。染まれるのは自分と同じ闇の色。でも、黒が存在するためには白が必要不可欠なんです』

薬「そうなのか?」

『光と影で例えればわかりやすいでしょうか。光があるから影が出来、影が無ければ光なんて見えません。正反対の性質を持っているけれど二つで一つ。私とシロと同じ。互いが支え合う色だから好きなんです』

薬「…色でそんなこと考えたことは無かったな。勉強になった」

『あ。染まりはしませんけど際立たせる役目もありますね、黒は』

薬「?」

『薬研の瞳の藤色。凄く綺麗です』

薬「そ、それはもう良いだろっ!(忘れたところだったのに!!)」
↑真っ赤





陸拾玖:薬研をもし彼氏にするとしたら
    何をしたいですか?


薬「お、俺をか!?」

『薬研が彼氏…』

薬「ちょっと待て大将!何でもかんでも馬鹿正直に答えて良いもんじゃ…っ!!」

『少しでも一緒にいられたら満足です』

薬「…!!」

『いつでもどこでも…なんて、縛り付けるようなことはしません。薬研が好きな場所で笑って過ごしてくれるなら、私はそれだけで幸せだと思えます。でも、もし彼氏として私を好いてくれるのなら、薬研が笑ってくれる時間の一部だけでも私がいられたなら、それで十分です』

薬「たいしょ…」

『なんて、なってみないとわかりませんけどね。もしかしたら欲望が爆発するかもしれません』

薬「ははっ。あんたは爆発してもまだ禁欲的な気がするけどな。今だって爆発しても誰も文句言わねぇぞ?」

『ふむ…。では一つ』

薬「!なんだ?」

『お茶を取ってきても良いですか?次で漆拾問目ですし喉が渇きました』

薬「あ、あのなぁ…!そういう時は「取ってくる」じゃなくて「取ってこい」と言え!!
(欲の出し方が違うんだよ!!)」





漆拾:コスプレの話がありましたが、クロさんが
   もしも刀剣女士になれるとしたら
   どんな刀、服装、そしてどこの兄弟(刀派)に
   入りたいですか?

   クロちゃん自身がもし刀剣なら、どんな刀に
   なると思いますか?
   または短刀、打刀、太刀、大太刀、槍、薙刀
   の中でなれるなら
   どれになりたいですか?   


薬「刀剣女士…。そういや今のところ女の刀剣っていないんだよな。もしもなれるなら大将は何が良いんだ?」

『…………』ずず……こくん…

薬「…大将。お茶飲みながらでも良いから続きの問に答えてくれや」

『はい、すみません。薬研のお茶が美味しくて』

薬「はいはい、お粗末さん。んで?」

『んー…、もしなれるなら短刀でしょうか』

薬「ほー?」

『小回りがききますし、夜戦も得意ですし』

薬「そうだな」

『鍛刀も手入れも資源がかかりませんから主になった方が私に費やす負担は減りますし、小さいから場所もとりません』

薬「へ?」

『あまりご迷惑にはならず隅でひっそりと空気のように過ごせます』

薬「大将!それちょっと違うぞ!!俺っちだって短刀だが怪我だってするしひっそりとも過ごしてねぇだろ!?」

『それはそうですよ。私がそんなことさせません。というか私が薬研たちに嫌な思いさせてたのなら自分でこの腕を斬り落とします』

薬「き…!?(…やる。大将なら絶対にやる!!)
大丈夫だからな?俺たち皆大将に満足してるからな?斬り落とすんじゃねぇぞ?」

『わかりました』

薬「(はぁ…)じゃ、続きだな。服装と刀派は?」

『服装は着られれば何でも良いような…』

薬「もうちょい欲張ってくれや…」

『では和服で。剣道着みたいなので良いと思います』

薬「まぁ和服は似合うだろうな。太郎太刀の旦那みたいに髪も結えば格好いい刀剣女士って感じだ」

『格好いい…ですか?自分じゃわかりませんが。刀派は…、雰囲気的に合ってるのは左文字だと思いますけど』

薬「(た、確かに!いやしかし!ここはそろそろ大将の欲を出させねぇと!!)
大将、問には″入りたいか″って書いてあんだから大将が″入りたい″と思うとこ答えようぜ」

『″入りたい″…ですか…。うーん……』

薬「…よし、考え方を変えよう。誰と兄弟になりたい?」

『ああ、それなら光忠ですね』

薬「!燭台切の旦那?」

『消去法ですけど』

薬「しょ…!?」

『三条は、三日月たちと一緒にいると″ばばあ″って呼ばれそうだったので。さすがにこの歳で″ばばあ″はまだ嫌です』

薬「(誰があんたみたいな別嬪さんを″ばばあ″呼び出来るか!!しようモンなら柄まで通す!!)」

『左文字は良いと思いましたけど、たぶん何もせず終わります』

薬「(…江雪の旦那とずっと黙祷してそうだな)」

『堀川だと延々と和泉守の話を聞くだけですね。それは構わないのですけどいつか私の存在が消えそうです』

薬「(そ、そんなことは…)」←無いとは言い切れない

『ということで長船、光忠なら話もそこそこに料理だって教えてもらえますし良きお兄ちゃんと呼べそうだなぁと』

薬「へぇ…。ん?おい粟田口は?伍拾玖で兄にしたいのはいち兄って答えてたよな?」

『はい。でも粟田口はダメです』

薬「!…嫌なのか?俺たちと兄弟になるの」
↑ショック

『兄弟になるのが嫌なのではありませんよ。入ったら薬研のこと″薬研お兄ちゃん″って呼ばなきゃいけないでしょう?』

薬「(…それが嫌なのか)」←ショック×2

『薬研はお兄ちゃんとは思えません。もっと別の…、一人の男士として見ていたいから』

薬「…!(それって…)」

『だから、兄弟にはなれないかなぁって。もし″お兄ちゃん″呼びをご所望ならそうしますが』

薬「!いい!!今のままで良いからな!!」←超浮上

『?はい』


 

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