会議は二時間くらいで終了した。内容はそれぞれの本丸の出陣頻度や刀剣たちの維持管理。環境が保たれているか等。
そんなことを聞きながら感じた四方八方からの視線の向く先は刀剣男士たち。政府が審神者を見極めているのを犇々と感じた。数名残るように呼ばれていた者は厳重注意ということなのだろう。連れてた刀剣男士、ちょっと鬱な顔してたし。
外に出ると大和守も薬研も詰めていた息を盛大に吐き出して思いっきり伸びをした。
「はぁぁぁ…っ、政府の会議ってのは疲れるな」
「ほんとだよ。あんなジロジロ見られなきゃいけないなんて」
「お疲れ様でした」
私も疲れた。
今回参加していた審神者の中には嘗て養成所にいた頃の同級生もいたわけで、当然その人たちも私がいることをわかっていた。
陰でコソコソと話す様子は変わらなかった。何を言ってたのかまではわからなかったし興味ないけれど、恐らくこの二人も何かしら感じ取ってしまっただろう。
その視線が私に向けられていたことも。これが初めてではないことも。
二人もチラチラと私を見ていましたからね。聞かれたら話すとしましょうか。
「いたいた、クロ!」
「…真黒さん?」
ぞろぞろ帰宅していく審神者たちの中から真黒さんが駆けてきた。
よく私のこと見つけられましたね?結構遠くから走ってきたみたいなのに息切れもしていませんし。
「どうかしましたか?」
「シロのお見舞いすぐには行かないでしょ?何時頃に行くのかと思ってね」
「?」
「……はぁ。お昼ご飯」
「ああ」
「忘れてたな」
「主…」
すみません。すっかり忘れてました。そういえば今正午でしたね。二人まで断食させるとこでした。
「まったく。君は三食食べる生活習慣を何故忘れるかな…」
「お腹空いたときに食べれば良いかと」
「あのねぇ…」
「あー、真黒の旦那?大将の飯については俺たちがちゃんとさせるから。それよりなんで時間聞いたんだ?」
「よろしく頼むよ薬研くん。
そう、時間!クロとシロが揃ってる時に私も顔を出そうかと思ってね」
「仕事放棄ですか」
「いやいやちゃんと終わらせるからね!?」
「冗談です」
「クロのは冗談に聞こえないよ…」
そうですか?どう考えても冗談なのに。光忠はすごく笑ってくれたんですけどね。
「まぁとにかく、二人に話したいことがあるからさ。行き違いになっちゃ困るし何時までいるのかだけでも聞いておきたくてね」
「成る程、そうですね…。ああ、あそこにも行きたいんですけど良いですか?」
「ん?ああ良いよ。そっちが終わったらお見舞いかな?」
「はい。なので三時から五時頃までかと」
「わかった。じゃあ私は四時頃に向かうとするよ。気を付けて行ってらっしゃい。
薬研くん、大和守くん。現世での護衛も大変だろうけど、クロのことよろしくね」
仕事に戻っていく真黒さんを見送り、見えなくなったところで私たちもまた歩き出した。詳しいことは外に出てから話そう。