ある日の昼下がり。
私室にて休憩をとっていたクロと薬研の元に、政府からの遣いが一冊のファイルをくわえてやってきた。
「クロ様、今お時間よろしいですか?」
「こんのすけ?」
「俺、席外すか?」
「いえ、居てくださっても大丈夫です薬研藤四郎様。実は今、時の政府でとある調査を行っておりまして」
「調査?何の?」
「政府機関に出入りする者の身辺調査です。勝手に洗い出すのと本人から聞くのとでは食い違った情報もあるだろうということで、安全面の強化も兼ねて調査書を提出するようにと」
「勝手に洗い出しといてまだ調べると?」
「時の政府には"個人情報保護"って言葉はねぇのか?」
「う…っ」←汗タラタラ…
「…まぁ、こんのすけに文句言ってもしょうがないか。書類ってそのファイル?」
「あ、ありがとうございます!
はい。こちらの書類の全ての問に回答し、終えたら私が回収しに参りますのでお呼びつけください。では」
「…早ぇな、もう帰りやがった。記入し終わるの待ってりゃ良いものを」
「…………」
「どうした大将?」
「結構量がありますよ、これ。しょうがないですね。ゆっくりお茶でも飲みながら答えていくとしましょうか。薬研、付き合ってもらっても良いですか?」
「俺っちが居ても良いのか?個人情報だろう?」
「問題ありませんよ。ざっと見たところ、客観的に見てもらわないとわからない質問もあるようなので」
「わかった。付き合うぜ、大将」
「ありがとうございます」