誰でもいいわけじゃない
「好きです!付き合ってください!」
高校に入ってから、告白されることが多々あった。というか、日常茶飯事になっていた。
そりゃあ私ったらそこそこ可愛いし運動部だから体も引き締まってる方だとは思うし、そこそこ勉強もできる方だ。だからって、知らない人から告白されても付き合う気にはなれないし、それより私は追われるより追う方が好きだから、自分が好きになった人を振り向かせる茨の道を歩みたい。
「ありがと。ごめんね。ばいばーい」
寄ってくる人たちのなかに私の好みの人なんかいない。あかねみたいに大量の人が寄ってくるようなら、一人や二人くらい好みな男子がいてもおかしくないかもしれないけど。私はさすがにあんなにモテモテだったりはしない。
「あかねごめーん、待った?」
「そんなことないわよ。早かったじゃない」
「だってごめんねって言うだけだし」
正門で待っていてくれたあかねに追い付けば、やっぱり傍にいる乱馬くん。許嫁なんて嫌だってお互いに言うくせに、いつも一緒に帰っている。まぁ一緒に住んでるんだから当たり前かもしれないけど。
「罪な女だぜ」
「あははっ。まぁ私、かわいーし色気もあるしね」
なんて言ってみたらあかねがちょっとムッとした。
「や、別にあかねに嫌み言ってるわけじゃなくてね?あかね可愛いよ?」
「色気はねーけどな」
「うっさいわね!」
そんなこと言ったって、あかねが困れば乱馬くん優しいし、二人とも嫌いあってるわけじゃないんだよね。
あかねの許嫁じゃなかったら、乱馬くんかっこいいし優しいし強いしめちゃくちゃ好きになってたかもしれないなぁ。あかねがいる手前、そんなこと言えないし考えたくもないんだけど。乱馬くんみたいなのが突然許嫁として現れるなんて、羨ましすぎる。
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