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「あ〜、腹減った〜。瑠川、どっか寄ってけよ」

現着からものの30分で任務を終えた帰りの車内で、五条さんは長い手足を目一杯伸ばしてシートへ凭れ掛かっていた。
時刻は9時半を過ぎたところ。この後は五条さんを高専へ送り、通常授業を受けてもらう予定だ。普段、任務で追われてまともに勉学に励めない分、こういった空いた時間で学生の本分も果たしてもらわなければならない。

「この後は真っ直ぐ高専に戻るようにと夜蛾先生から聞いているんですが…」
「いいだろ別に。どうせ任務も予定より巻いて終わったんだからよ。ちょっとくらい寄り道したってバレねぇって」
「すみません…。先ほど任務終了の連絡を夜蛾先生にしてしまいました」
「はあ?」

あり得ない、といった表情でミラーに映る彼の顔が視界から消える。すると身を乗り出して運転席のヘッドレストへ手を置き、座席の間からずいっと顔を突き出して来た五条さんの白髪が、視界の端で揺れる。

「お前、そこは気利かせて自由時間とか作れよ。こちとらここ最近ずっと働きづめだっつーのに」
「すみません、五条さんはてっきり高専に早くお戻りになりたいかと思っていたので」
「俺が?なんでだよ」
「?五条さんは夏油さん達と一緒にいる方が楽しそうなので」
「なっ」
「違いましたか?」

夏油さん達といる時にしか見せない、年相応で生き生きとした顔。声を上げて笑う姿は、何のまじりけもなく楽しそうで、自由に見えた。きっと五条さんにとって、夏油さん達は理屈なく信頼し合える関係なのだろうと、そう感じた。

私の言葉に押し黙り、そのままゆっくりと乗り出していた身を引いた五条さんは、少し不満そうに眉を寄せている。不服を沈黙で表す五条さんに若干の気まずさを感じ、次の信号が赤になったら、彼の空腹を少しでも満たす為に、積んでいたお菓子を渡してみようか。この間、彼がチョイスしていた物もあるから
しかし、私の緊張を察してか、偶然か、彼は「そういえば、