執行猶予


付き合って半年。彼の部屋。家には2人きり。
想像してなかったと言えば嘘になるけど、まだ覚悟は決まってなくて
「ちょ、蛍くん」
深くなる口付けとベッドへ傾き始めた身体に、焦って彼の肩を軽く押し返した
「…嫌?」
「嫌って言うか…」
「はっきり言わないと続けるよ?」

首筋に顔を埋められ、全身に変に力が入ったのが悪かった。
私の体を激痛が襲った
「待っ!脚つった…!」
「…は?」

「本当キミって色気ないよね、空気読めないし」
「面目無いです」
棘のある言葉とは裏腹な優しいマッサージに、ほっとしたような、ガッカリしたような。

「じゃあまた明日」
「うん、送ってくれてありがとう」
あの濃い空気は綺麗さっぱり消え去り、普通に課題をしただけだった
「あ、そうだ」
私を家まで送り届け、自宅へと帰ろうとした時。
彼の笑顔が嫌な方向に輝いた
「次はないから、覚悟しといてね」
顎を滑る指先に粟立った肌
     2015.07.29


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