「サンジくんたらもう。びっくりしちゃったよ。急に抱っこで走り出すんだもん。」


「はははごめん…なんかオレ、沙羅ちゃん奪い去るのに必死だった…」


ちゅっ、というリップ音とともに可愛いキスをくれた。
ここへは一度来たっけ。姉さんのピアスを見つけた日だ。
ベッドが前来た時とは変わってる。
サンジくんて本当に女の子の気持ちわかってるし
それを行動に移せるところがすごく几帳面でマメだと思う。

新しいベッド。そして姉さんのピアスが落ちてた場所には私の荷物が置いてある。
店から持って来た全て。薄っぺらい人生送ってたもんだから大した量でもないのに、サンジくんが持つよって運んでくれた。


「サンジくんありがとうね。」

理由を伝えずにお礼を言ってみた。
せっかくこっそりベッドも変えてくれたんだ。
わざわざ口にするなんて野暮だよね。


「ん、なに?」


案の定聞き返されたので
荷物運んでくれて!って後付けで伝える。
サラサラの金髪が愛おしい。素敵な男の子。本当に。



「あぁ、いいのにそんくらい。」


「ううん。私が言いたかったの。言わせて。ありがとう。」



「沙羅ちゃん…好きだあああ!!!!!!」


「っきゃあ!?」



突然ベッドに押し倒されて唇を押し付けられる。
彼の重みがとてもとても幸せだ。

愛されるために押し倒されるなんて。
こんな日が来るなんてわたし、思ってなかったよ。


「…え!?沙羅ちゃん?泣いてるの…!?」


「っちがうの、ごめん」


「ごめん、嫌だった?」


「っ違う!嫌じゃないの、もっと近くに来て…」


離れようとするサンジくんの腰をぎゅうっと抱き寄せた。
あたたかい。サンジくんの温もりが幸せすぎて。
目の前にいるサンジくんはもう私のお客さんじゃない。
正真正銘、私を幸せにしてくれる存在だ。


「サンジくん。わたし本当に幸せ。ありがとう、ありがとうっ……」


「沙羅ちゃん……」


どちらからともなく引き寄せられた唇は
世界で1番熱いんじゃないかって思うくらい
何もかもが幸せで満たされるキスをした。





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