「ん、んんっ、はあ、」
「っ、ふ、……………」
このまま溺れてもいい。
青くて深い海に。恋の海に漕ぎ出した私の船は転覆寸前。
「はあ、サンジく、息出来ない、死んじゃう…」
「っ、オレも。めちゃくちゃお湯飲んじゃった。」
一旦唇を離すけれど目が合うとやはりまたキスがしたくなる。
サンジくんも同じ気持ちみたいでばっちりなタイミングでまた唇同士が触れ合う。
「沙羅ちゃん、もう本当に腰立たない?」
「わたしも、同じこと考えてた今。もう無理って言ってたけど本当に無理?」
2人してシャワーに濡れながらお互いの性器を弄り合う。
2人ともお互いが欲しくてたまらないみたいだ。
「あっあ、もうダメ、本当に死んじゃう」
「それセクシーだね。一緒に溺れる?」
2人してシャワーに溺れながら
私は姉さんのことを思い出した。
姉さん。あなたには感謝してるよ。
一度私に、溺れないように忠告をしてくれたよね。
でも私は、違うと思ったの。
あなた本当は彼に溺れたかったんでしょう?
女なんだから、強かに生きなくちゃね。
大好きな姉さん。血の繋がりはないけれどずっと一緒に生きて来た。
でも彼は私を選んだ。
私は彼に溺れることを決めた。
ただそれだけのことなんだよ。
私はこんなにサンジくんのことが好きだけど
本当はあなたに勝ちたかったのが本音かもしれない。
サンジくんの愛人であるあなたに、この戦争で。
恋は叶わないものだと思っていた。
けれど私は勝ち取った。
私をあの店から連れ出してくれたのも
本当は悔しかったからなのかなと今になって思う。
妹に男をくれてやるフリをして
本当はサンジくんを私にとられたのが悔しくてたまらなかったんじゃないかって。
こんなこと考えてるって彼が知ったら
わたしのことを嫌な女だって思うかな。
「サンジくん」
「ん?」
「ありがとう。私を選んでくれて。」
「君は選ばれるべくして選ばれたんだ。オレには最初から、君だけだったよ。」
都合が良いなと思う。
けれどその言葉を信じずにはいられない。
今日も私は青く深いこの海に溺れてゆく。
あぁそうだ。
この戦争に勝ったのは私だと言ったけれど
それはまだわからないんだった。
このまま溺れて死んでしまったら、元も子もないものね。
けれどそれでも良いなと思えるの。
戦争はまだ続いてる。
大好きで、大好きで、大好きな彼を
私は絶対に離さない。あなたに負けないためにも。
深い闇に響くは艶やかな嬌声と娼婦の溜息。
どこかで生きてるあなたを追い越すために
私は今日も彼に抱かれるの。
本当か嘘かわからない愛の台詞を囁きながら
この幸せな海に溺れて。
ー愛人戦争。
終わらない戦いはずっと続いているの。
「サンジくん愛してる。」